ICTの積極的な活用を支援します

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   一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第6号)
      http://www.ictm-p.jp/            2014/6/18
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  【目 次】
 
1.会長コラム『「超高速開発が企業システムに革命を起こす」の
                              本出版記念パーテイ 』

2.特集記事 『情報共有が企業競争力の生命線』


3.投稿記事 『6月4日の超高速開発の出版記念パーティーありがとう
                                               ございました』

4.ニュース・お知らせ

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【会長コラム】『「超高速開発が企業システムに革命を起こす」の
                                    本出版記念パーテイ』
 
                     ICT経営パートナーズ協会
                        会長 関隆明

去る6月4日、掲題のパーテイが霞が関ビル 東海大学校友会館にて、
130名を超える方々のご出席を頂き、盛大に催されました。
今回はこの会の冒頭、執筆者を代表して行った私の挨拶の内容を報告します。

[ご挨拶]  
今年は成長戦略実行の重要な年であります。ITを積極的に活用した企業の
競争力強化は喫緊の課題となって居ります。然しIT化レベルの各国との比較
資料を見ますと、我が国のIT利活用の水準は欧米や韓国に比し、大きく後れ
を取っているのが実情です。更に欧米方式を積極的に採用している新興国
にも、猛追されています。

従来の我が国のIT化の問題点が多く指摘されていますが、特に大きな問題は
「経営力、競争力強化に真に役立っているシステムが少ない」と言うことと
「ウオーターフォール型スクラッチ開発偏重から来る開発の遅さと費用の
 増大」です。
長年の投資抑制から、旧来システムの作り直しが十分出来なかった上に、
XPのサービス停止や消費税アップなどに伴う改修作業が発生して来ました。
更に番号制度の導入、オリンピックに向けた新インフラの構築など、新しい
システム開発の要請がますます高まって来ています。

個別開発の多かった我が国では、システム維持管理に年々の投資金額の70~
80%が費やされ、前向きな新規開発へは20%位しか向けられないという
実態があります。従来のやり方では「旧システムの更新」と「新システムの
開発」が折り重なる時代を乗り越えて行くのは、至難なことだと予想します。
どうしてもシステム開発のスピードアップ、効率アップを図る必要があります。

現在はクラウド時代。クラウド環境下でのアプリケーションPKGの活用を徹底
的に図って行くべきだと思います。我々も積極的にその働き掛けをしています
が、残念ながら従来からPKG活用の余り進んでいなかった我が国では、特に
基幹業務に於いてはそれが進んでいないのが現状です。
そこで私達は近年急速に進歩し、活用事例も急増して来ている「超高速開発
メソッド/ツール」に注目して来ました。知れば知るほど本当に優れた各種
メソッド/ツールがあるということが分かりました。

特に注目すべきなのは単に自動プログラミングだけではなく、リポジトリを
持っていることであります。勿論従来のウオータフォール型の開発に比し
数倍の効率アップを図ることが出来ること自体画期的なことだと思いますが、
更に業務フローや処理ルール、そしてデータ項目などを整理してリポジトリに
蓄え、あくまでも業務知識ベースで臨機応変に修正、変更が出来ることが
画期的なことだと思います。
従来のユーザー要求と要件定義との乖離の問題を回避でき、運用段階での柔軟
な質のアップが図られるのが、素晴らしい仕組みだと思います。

昨年8月に「スピード経営の実現」と「労働集約的作業からSEを開放し、魅力
あふれるIT業界への変革」と言う高邁な目標を掲げ、10数社のベンダーと
共に「超高速開発コミュニテイ」を立ち上げました。このコミュニテイは
メソッド/ツールのベンダーだけではなく、ユーザ企業、経営コンサルタント
中小企業診断士やITコーデイネータそしてSIerの方々など、多種類の方々に
参加頂き、お互いの交流を深めて超高速開発メソッド/ツールの質のアップや
活用促進を図って行くことを目指しています。今日現在、既に約100法人と
約50名の個人会員に加入頂いて居ります。

現在、国を挙げて「イノベーションの創出」の必要性が叫ばれています。
その為には今迄と発想の異なる経営の仕組みや情報システムが必要です。
既存ソフトウエアの活用では対応出来ません。

製造の分野で、今3Dプリンターが脚光を浴びており、これが生産革命を引き
起こすだろうと言われています。新しい製品のイメージが湧いたら、直ぐ
3D-CADでデザインし、その結果のデジタルデータを3Dプリンターにイン
プットすれば直ぐそのプロトタイプが出来上がる。それに関心のある人達と
情報を共有し協力して、より優れた製品にスピーデイに発展させて行く。
経営の分野で言えば超高速開発メソッド/ツールが3D-CAD、3Dプリンター
に相当し、他に先駆けたビジネスモデルを確立し、競争優位に立つことが
可能になります。

此の度この本を出版し、皆様のご批判、御叱正を頂きながら発展させて行き
たいと思って居ります。

今後経営改革の目つきからICT活用を促進するICT経営パートナーズ協会と、
超高速開発メソッド/ツールをより発展させ、その活用を促進する超高速
開発コミュニテイとがガッチリ、スクラムを組んで、我が国に於ける企業
力強化に少しでも貢献できるよう、頑張って参りたいと存じます。
本日ご出席賜りました皆様の御指導、御鞭撻を心よりお願い申し上げ、
私の挨拶とさせて頂きます。
                   

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【特集記事】 『情報共有が企業競争力の生命線』
 
                     ICT経営パートナーズ協会 理事
                           アクスラボ株式会社 代表取締役
                                          川嶋 謙
 
 
1.差のない商品での戦いの時代

「他社にはない、他社ではできないという商品や商材、サービスを持っていま
すか?」この質問に対して、自信を持って「持っています」と答えられる企業
は非常に少ないのではないでしょうか。

ネットワーク、メディア、ITなどのインフラが発達し整備された現在では、
どのような地域でも同じ情報、同じ商品・商材、サービスが手に入るようにな
りました。その結果、他社よりアドバンテージのある商品・商材、サービスを
持っている企業は稀で、ほとんどの業種において「差のない、同じようなも
の」でライバルとの競争をしているといっても過言ではありません。実際に
市場にあふれる商品、例えば車や家電などはどれも基本てきな機能は似通って
おり、特化した強みを持つものは多くありません。仮に、他社商品に比較して
多少のアドバンテージを持っていても、1~2年で類似した商品が市場に現れ
ます。

2.お客様が選択する理由

差のない、同じようなものであっても、買い手側であるお客様は手に入れたい
ものを選んで購入し、希望するサービスを提供してくれる企業を選んでいます。
売り手側の立場で言い換えると、お客様に選択されている企業が必ずあるとい
うことです。そして、その選択される理由にこそ、営業力といえる部分が影響
していると私は思います。

商品・商材やサービスの魅力、価格や品質に大差がないとすれば、お客様は何
を見て、何を判断して選択をしているのでしょうか。おそらく、企業イメージ
やサポート体制、営業担当者や技術者の対応、現場スタッフや電話の対応など、
人的な部分も諸々含めた組織としての対応というもの加味しながら選択してい
るのではないでしょうか。

商品を売る営業担当者だけがお客様の対応をしているわけではありません。
営業担当者以外にも、あらゆる面で全スタッフが関係しているのです。大きな
意味で言うと、企業のイメージは対外的な広告活動だけで構築されるのでは
なく、その企業で働くスタッフそれぞれの行動の積み上げで構築されるとも
言えます。つまり、企業の営業力には企業の全スタッフが関係しているという
ことです。

3.改善・改良のためには数値以外の情報が必要

売り手である企業が、企業側の都合でビジネスモデルを考えてもそれは所詮
仮説です。買い手側であるお客様に、そのビジネスモデルが受け入れられるか
どうかは検証してみなければわかりません。仮説を立てて市場に営業活動を行
うことが検証であり、仮設と検証結果に差がなければ、そのビジネスモデルが
市場で受け入れられる可能性は高くなります。仮説と検証結果に差があれば、
市場で受け入れられる可能性は低くなります。

多くの企業においては、売れた数量や金額といった数値データは残します。
しかし、なぜ売れたのか、なぜ売れなかったのか、売れないのはどこが問題
なのかという、売れた理由や売れなかった理由に関するデータは殆ど残されて
いないのです。

弊社が組織営業力強化システム「PROナビ」を開発した際、都市部の大手企業
をはじめ、たくさんのライバルがいる環境で、弊社のシステムが本当にお客様
に選んでもらえるのか不安視するスタッフが大半でした。そのとき私は、
「売れるまでやるから心配するな」と言いました。これは決して根性論では
なく、市場で検証した結果をフィードバックして売れるようにするという意味
です。

予算数字や売上実績という数値ばかりを管理していても、改善・改良はできま
せん。商品・商材が悪いのか、価格がネックなのか、品質が劣っているのか、
プレゼンの力不足か、営業担当者のスキル不足か、技術スタッフの対応が悪い
のか、商品パンフレットが解りにくいのか、企業イメージが良くないのかなど、
検証した結果を残し、その情報を営業、開発、技術、その他のスタッフで情報
共有し、劣っているところをつぶしてより良いものへしていくことが大切なの
です。

4.組織としての営業

営業担当者がお客様を訪問して、窓口である担当者の共感を得て受注するとい
う営業の流れには限界があります。お客様企業の経営に影響を及ぼすような
商品・商材の場合、単純に窓口担当者の共感だけでは受注にはつながりません。

また、お客様側のコストが発生しない段階で「いいね!気に入った」と共感を
得ることと、お客様側のコストが発生する「発注」の段階に至る間には大きな
壁が存在し、これを取り除くには大きなパワーが必要となります。そのために、
営業、技術、管理者含めて組織として力を合わせ、お客様の稟議ルートの関係
者に対する接触を行い、受注につながる流れを構築する必要があるのです。
弊社においても、お客様の役員以上に接触しないで受注した例はほとんどあり
ません。

売り手側が、自身の組織を活用してお客様の稟議ルートに接触した場合、直接
営業に関わるメンバーも対象となる部署も増え、発生する情報もかなりの量と
なります。売り手側の関係各メンバーの話や説明がバラバラとして統一されて
いなければ、お客様に不信感を与える結果となります。

組織として営業するために、営業力を強化するためにも、情報共有は不可欠
なのです。


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『6月4日の超高速開発の出版記念パーティーありがとうございました。』
                 
                 ICT経営パートナーズ協会事務局長
                       小林 寛三
 
 当日のパーティー司会を担当しました小林寛三です。当日130名以上の
ご参加を得て大変ありがたく思っております。当日は共著者の一人で司会者
もあるという意味では当事者でしたが、いつもの違う司会者の場所に立って
おりましたので、若干、客観的にあの日のパーティーの状況を観察すること
ができました。そこで感じたことが、4点あります。

 その一つは、参加者がとても多様であったことです。ベンダーもユーザも、
業界団体も企業もメディアからも、組織のトップの方も実務のエキスパートも、
そして海外関連企業の方も女性もおられ、まさにダイバーシティー(Diversit
y)を象徴するようなパーティーでした。皆さん各々の立場から本書のテーマに
ご関心をいただいているのだと実感しました。それは、この本で強調している
ように、ITシステムの構築の仕方がいよいよ大きく変化しそうだということと、
日本の企業競争力復活に対する期待もあって、正に各々の対場から興味を持っ
て頂けるテーマではないかということです。

 その二としては、執筆側も多様だったことです。共著者、寄稿した超高速開
発ベンダー、事例提供企業、出版元の日経BP社など登壇するスペースもないほ
ど出版関係者が並んだことです。これは、一人の著者ではなく、集合知として
の著作であることが、この本のユーニークな点でもあります。それぞれの執筆
者が信念をもって記述し、しかもそれがある方向に収斂しているというのは希
有なことです。それほど「超高速開発」が喫緊のテーマだということの表れで
はないでしょうか?

 その三は、いただいたご挨拶は、叱咤激励の言葉に充ちておりました。その
共通点は、次の行動に期待が込められていたように感じたことです。つまり、
この執筆は、「よくやった」という到達点ではなく「これから期待している」
という出発点だということです。マラソンの例えで表現すれば、このパーテ
ィーはゴールのテープではなく、5km地点での水分補給所のような感じがしま
した。ここで一杯の水分を補給して更に全力で前に進めという応援団の合図の
ように思いました。

 その四は、さまざまな波及効果への期待です。本書は5月19日に出版された
ばかりで、多くのパーティー参加者は、まだ本書を読まれていない方も多いと
思います。この日、手渡した本を実際に読んでいただき、これは使える、ここ
の所をもっと知りたいなど波紋が広がり、勉強会、講演会などにつながれば、
執筆関係者としては、次の行動が見えてきます。

 出版を通してテーマを世に問うということは、その波紋をどれだけ広く伝え、
読者におもしろい、役立ったと実感していただけ次のアクションにつながるか
だと思います。その意味でも、マラソンが始まったばかりなので、執筆関係者
としては、ここで息切れする訳には行きません。関会長を先頭に、集合知は、
これからは集合アクションとして展開して行こうと思っています。


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【ニュース・お知らせ】

●超高速開発で税額控除ができます!

経済産業省は「質の高い設備投資の促進によって事業者の生産性向上を図り、
もって我が国経済の発展を図るため「先端設備」や生産ラインやオペレーショ
ンの改善に資する設備」を導入する際の税制を新設して、ソフトウェアも対象
に含まれることになりました。

超高速開発ツールで業務システムを開発することがまさに条件に合致するとい
うことです。詳細は経済産業省のWEBでご確認ください。
http://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/seisanseikojo.html
または 超高速開発分科会 樋山hiyama@weing.co.jpまでお問い合わせください。


●セミナー情報
 
「超高速開発が企業システムに革命を起こす」という本の趣旨をわかり
やすく説明する目的で、以下の4つのセミナーをITコーディネータ協会の
後援(ITCの方には1.5時間分のポイントが付きます)と、東京商工会議所
のご支援(セミナールームの提供)をいただき開催します。いずれも無料
セミナーです。8月以降も継続して実施する予定です。

1.なぜ、現状の基幹業務システムは、ビジネス環境の変化に迅速に対応
                    できないのか? (6/23)
  (http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-57195.html

2.必見!変われない情報システム部門が招く経営リスク (7/3) 
  (http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-57193.html

3.自社にどんぴしゃりの情報システムを導入するために、開発前
  にすべきこと (7/8) 
  (http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-57196.html

4.なぜシステム開発は当初予算内で開発できないのか (7/15) 
  (http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-57194.html


★JDMC(日本データマネジメント・コンソーシアム)の活動報告
 
 5/28に総会があり出席しました。その中で昨年度の分科会の報告(以下)が
 ありました。 資料を入手したい方は大島まで(oshimac888@gmail.com
 お知らせください。公開されたらお送りします。

・テーマ1: 企業におけるソーシャルデータ活用研究
・テーマ2: 最新技術の研究と適用事例の考察
・テーマ3: 海外先進事例に学ぶ行政データマネジメント研究
・テーマ4: MDMの価値と進め方研究
・テーマ5: 今こそ見直そう、データ(見える化)経営のあり方
・テーマ6: 顧客行動分析による新たなマーケティングアプローチとは
・テーマ7: 情報活用成熟度モデル研究とデータマネジメント実態調査
・テーマ8: データマネジメントの基礎概念定義と価値理解


★8/5-8/6に、2014”よい仕事おこし”フェア(城南信用金庫主催)に出展

 既報の通り、超高速開発コミュニティの会員企業と出展内容を検討中です。
 
 フェアのサイトはこちらをご覧ください。
  http://johnanshinkin.jp/2014-goodjob-fair/
 ICT経営パートナーズ協会の紹介は、こちらからご覧になれます。
  http://johnanshinkin.jp/2014-goodjob-fair/list/industry/index?industry_id=11

 

★超高速開発分科会から設立した「超高速開発コミュニティ」からの情報です。

●セミナー情報

7月18日「上流工程ツールとの連携事例報告」

多くの開発現場では上流工程の成果物がWordやExcelを使ったドキュメントで
記述されており、それが伝言ゲームのように開発チームに渡ります。ドキュメ
ントの品質はばらばらで、整合性が担保されず、設計情報の再利用性も低いの
が現状です。

超高速開発コミュニティ次回セミナーは、この問題に取り組みます。今回は、
JBグループが提供するXupperIIを上流工程ツールとして用います。その成果物
である設計情報をどこまで再利用して開発チームと結びつけることができるか。
古くて新しいテーマである、設計情報を核とした全工程のシームレス連携を実
現するファーストステップとして、各社の調査結果報告をお聞き下さい。
 詳細はこちらよりご覧ください。https://www.x-rad.jp/seminar201407/


★「超高速開発コミュニティ」のセミナー詳細情報、お申し込みは
こちらから ⇒ https://www.x-rad.jp/eventmenue/

●超高速開発コミュニティにぜひご入会ください。入会のメリット、ご入会は
こちらから ⇒ https://www.x-rad.jp/registration/admission/


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法人会員

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