ICTの積極的な活用を支援します

★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★

 

一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第98号)

    http://www.ictm-p.jp/

                          2022/02/16

 

★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★

 

 

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

【目 次】

 

1.巻頭コラム 『地域未来へのデジタル投資~日本はなぜDXできないのか』

 

                         社)クラウドサービス推進機構 理事長

 

                            松島 桂樹

 

2.ニュース・お知らせ

 

 ・【月刊工場管理2月号掲載記事】のご案内

      定着するローコード開発による生産管理システム開発

 

  ・【ローコード開発ツール紹介セミナー】のご案内

 

 ・【医業経営コンサルタントができる顧客へのDX導入支援研修】のご案内

 

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

 

【巻頭コラム】 『地域未来へのデジタル投資~日本はなぜDXできないのか』

 

                         社)クラウドサービス推進機構 理事長

 

                            松島 桂樹

                             http://www.smb-cloud.org/

 

  デジタル人材が何十万人足りないと叫ばれている。確かにデジタル化には人材が

 必要かもしれないが、それでDXが達成されるわけではない。つながらない個別デジ

 タルをたくさん作っても、使えないデジタルのムダが積みあがるだけである。業務

 もデータ項目もバラバラ、さらにペーパレスといってFAXからPDF転送に変えても、

 つながらない。データが自動伝送され自動的に処理されることがデジタル化である。

 

 企業間業務でのデジタルはもっと悲劇的である。価格一つとっても定価、上代、卸

 価格、数量値引き、出精値引き、キックバック、リベート、キャンペーン価格、バ

 ックマージン、割り戻し、原価に戻すか、販売費に計上するか、振込手数料はどち

 らが負担するのかなど、業界ごと、各社ごとの煩雑かつ定義もあいまいな商慣習と

 取引ルール、日本全体では、何10万社と何10万社とが企業間で確認・調整しなけれ

 ばつながらない。中小企業が、一社依存の下請け体質から脱し、複数の顧客と取引

 しようとすれば、その煩わしさは増大する。

 

 デジタル化の前提は簡素化と標準化にある。大企業ごとの取引ルール、いわば方言

 を標準語に変えなければ、取引の会話は成り立たない。中小企業の共通EDIが作ら

 れてきたが、調整するための膨大な作業が必要なため、一定の成果は上がったとし

 ても広がりは限定的である。つまりデジタル人材が増強されても、企業間のDX、す

 なわちEDIは一向に実 現しない。

 

 かつて ERPが日本に導入された時、ベストプラクティスと呼ばれた標準的な業務に

 移行するチャンスが一度だけあった。しかし、パッケージに業務を合わせたくない

 として、カストマイズに次ぐカストマイズを繰り返し、煩雑な企業間業務を中小企

 業に押し付け、大量の負の遺産を作り出してしまった。

 

 新型コロナ対策と同じようにDX緊急事態宣言を発出し、「日本経済の成長に不可欠

 なデジタル化を最優先に必要な対策は躊躇なく実行する」、とりわけ、国、業界あ

 げて、企業間業務の簡素化、標準化、さらに自動化に取り組まなければならない。

 いかに大企業が人材投資やSDGsを語っても、それは株主対策でしかなく、日本にデ

 ジタル社会を実現させることにはつながらない。

 

 従来から、アトキンソンらは、日本の低生産性の元凶は中小企業にあって、厚い補

 助政策が、中小企業をダメにし、退出すべき企業の延命を図ってきたと述べる。し

 かし、少なくとも、中小企業の生産性の低さは、経営者のせいでも、ITリテラシー

 の低さでもない。

 

 「日本の中小企業の生産性が低いといわれているが、・・・社内より企業間のやり

 取りに無駄があり、中小企業にしわよせがいっている。・・・企業間がデジタルで

 つながり、業務連携が自動化できれば、中小企業の生産性は大きく向上する」(岐

 阜新聞2021.09.16、松島コメント)。

 

 多くの地方の中小企業は大都市の大企業とばかり取引しているわけではない。まず、

 厳しい環境下にある地方の金融機関に、地域内経済圏域における取引のデジタル化

 のリーダーシップを発揮してもらいたい。受発注データ管理から電子インボイス発

 行代行・回収、そして決済業務に至る中小企業の基幹業務を支援するとともに、中

 小企業の資金運用サービスを組み合わせることで、経営者が安心して経営に専念で

 きるようになる。中小企業のDXとは、安定した財務基盤と安心して接続できる業務

 連携基盤の上にビジネスモデル再構築を図ることである。

 

 国が何かをしてくれるのを待っていては、DXの機会を逸してしまう。主体的に連携

 基盤を創り地域未来に向けたデジタル投資を行うことが真の地方創生につながる。

 

                                以上

 

 

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

 

【ニュース・お知らせ】

 

●【月刊工場管理2月号掲載記事】のご案内

 

 「定着するローコード開発による生産管理システム開発」

             ICT経営パートナーズ協会 理事 本間 峰一

 

 本記事は出版社の許可をもらって自由にダウンロードできるようにしました。

 業務システム開発にローコード開発を使う意味はまだまだ企業への浸透が不十分で

 す。本記事をローコード開発の啓蒙活動に使っていただければと思います。

 

        http://homma-consul.sakura.ne.jp/LowCode

 

 

 

●【ローコード開発ツール紹介セミナー】のご案内

 

 

 ■日時:2022年3月16日(水)14時~16時40分

 ■方法:ZOOMオンライン

 ■受講料:無料

 ■発表タイトル/会員(ツール)/発表内容

 

  (1)14:00-14:30 マジックソフトウェアジャパン株式会社 

                   (Magic xpi Cloud Gateway)

   ~ローコード開発のシステムを既存システムやクラウドと連携~

      Magic xpiソリューション営業部 セールスマネージャ/宮本 和佳

 

   企業内外のDB、アプリケーション、クラウドサービスなどに存在するあらゆる

   データを“ノンコーディング”で連携可能なMagic xpiと月額固定料金で利用

   できるデータ連携クラウドサービス「Magic xpi Cloud Gateway」をご紹介し

   ます。ローコードで開発した基幹システムとサブシステムとの連携やマルチク

   ラウド間の連携にMagic xpiを利用する事で業務の自動化や効率化が可能にな

   ります。

 

  (2)14:30-15:00 株式会社ウィング (Flexible Business Ware)

 

   ~現場で即運用できるセミオーダー・システム

      「Flexible Business Ware」シリーズ~

      R&Dセンター マネージャー/伊藤 創

 

   多くの企業がシステムの刷新・新規導入をご検討頂く中で、導入時のコストや

   運用前のシステム陳腐化、パッケージ製品と現場業務との機能乖離等の問題か

   ら導入に至らない、また導入しても運用できない課題を抱えているのではない

   でしょうか。企業のシステム課題を解決するソリューションとして、「利用者

   のニーズや業務の変更にスピーディに追随できる」ことを含め、サステナブル

   に運用できる「Flexible Business Ware」シリーズをご紹介致します。

 

  (3)15:00-15:30 株式社A-ZiP (SAAP)

 

   ~ローコード開発ツール「SAAP」を要件定義から活用し、

              齟齬のないシステムを開発した事例~

      執行役員 企画課長/三鍋俊介

 

   業務を把握しているユーザーと、ITを把握しているベンダーの齟齬を無くし続

   けることは、システム開発において最も重要な工程の一つです。アジャイルで

   もPDCAでもない、システム開発における要件定義のあるべき姿を理想に近づけ

   ることが、ローコード開発ツールの真価といえます。

   電気工事業の導入事例から開発時の取り組みや実現方法をご紹介します。

 

  (4)15:40-16:10 株式会社HOIPOI (TALON)

 

   ~DX・IoTへの対応をローコード開発ツールTALON(タロン)で実現しよう!~

      代表取締役/古関雄介

 

   昨今、企業内でのシステム開発もDXやIoTをキーワードにスピード感が求めら

   れるようになりました。TALONは様々な業務システム開発が可能で、大きな特

   徴はデータベース設計が完了したら業務システムを即座に完成させる事が可能

   な「ブロックシステム」という仕組みです。当セミナーではこの特徴の

   紹介と、事例のご紹介、さらに実際の開発から実行までをデモで実演します。

 

  (5)16:10-16:40 アイエルアイ総合研究所 (StiLL)

 

   ~Excelフロントエンド 「StiLL」ノーコードプログラム作成実践~

      ビジネス推進支援グループ システム研究開発部/堀川 健

 

   「StiLL」は普段業務でお使いのExcel操作をノーコードで自動化できます。

   ボタンによりプログラムを構築していくため、VBA・マクロで作成するよりも

   属人化しにくく、基礎的なエクセル知識があれば誰でも簡単に活用できるツー

   ルです。作りやすく・直しやすく・上位互換・仕様書同時生成といった特徴や

   仕様、実際の使い方、導入効果/実績などを紹介します。

 

 

 ◆セミナーお申し込みはこちらからお願いします。

    https://www.kokuchpro.com/event/af68e1e3b4a7f314e38e31f3a9b83136/

 

 

 

●【医業経営コンサルタントができる顧客へのDX導入支援研修】のご案内

 

 3月18日(金)14:00-17:00

 Zoomにて開催

 

 ITコーディネータ協会後援

 医業経営コンサルタント協会後援予定

 

 講 師 : 木村 礼壮

 株式会社ドリームIT研究所 代表取締役

 

  https://dreaminstitution.com/doc/2022/20220328_igyou_seminar.pdf

 

=========================================================

法人会員

連携団体