ICTの積極的な活用を支援します


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一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第67号)
    http://www.ictm-p.jp/
                          2019/07/18

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【目 次】
 
1.会長コラム 『「2025年の崖」克服とDXへの挑戦』

              ICT経営パートナーズ協会
                     会長 関 隆明

2.ニュース・お知らせ

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【会長コラム】『「2025年の崖」克服とDXへの挑戦』

              ICT経営パートナーズ協会
                     会長 関 隆明

                       

  経産省の2025年の崖の警鐘が広まるにつれ、どの企業もその危機感は強まっ
 て来ていても、それを克服する具体的方法が見つからず、その難しさをひしひしと
 感じているのではないかと思います。

 いざ取り組もうと思っても、中身を知る人が自社内にも、開発を担当したベンダー
 側にも居なくなっており、ドキュメントも更新されておらず、止む無くソースプロ
 グラムを解読しようとしても、COBOL人口は激減しており、思うように出来ず
 困り抜いているところも多いのではないかと思います。

 パッケージで代替できるなら、大いに活用すべきでしょう。
 しかし多くの場合、自社業務プロセスややり方に拘り、固有色の強い、精緻に作ら
 れたシステムが多いため、代替できるのは少ないというのが現実ではないかと推察
 します。

 そこで今年度の第一の重点活動テーマに、超高速開発ツールを徹底的に活用し、
 この崖克服支援を強力に押し進めることをあげました。
 
 過去に旧来方式で開発された古いシステムの修正・機能追加、更に更新の困難さを
 経験して来た私達は、自動プログラミング機能を持ち、変更や更新にスピーデイ且
 つ柔軟に対応できる超高速開発ツールこそ、強力な武器になると考えています。

 僅か数年前でも、昔のCASEツールのように使いものにならないだろうと言われてい
 ましたが、ベンダーの精力的な活動や各方面での理解者の働き掛けによって、その
 真価が知られるようになり、急速に活用事例が増えて来たと実感しています。

 そして望ましい現象として

  ・プログラム言語を知らない業務部門の人達でもソフト開発が出来ることが分か
   り、ユーザ企業の自主開発意識が高まってきたこと。
  
  ・ビジネス展開の有利さから、従来開発方式に拘り続けていたSIerが、開発期間
   の長さやコスト面での競争力低下に伴い、超高速開発ツールの活用を真剣に考
   えるようになってきた。

  ・関心の薄かった官公庁や大企業が、高額なシステム開発や運用保守のコストに
   耐えかね、超高速開発ツールの評価に正面から取り組み出し、既に導入実績も
   出て来ており、評価も高まってきている。

 従来超高速開発ツールは中小規模システムの開発から使われ出してきた為、規模の
 大きなレガシーシステムの刷新には向かないと思われがちでしたが、最近官庁、大
 企業から特に注目を浴びているツールがあります。

 あえて名前を挙げて紹介しますと、USP(ユニバーサルシェルプログラミング)
 研究所のユニケージであります。この開発手法は特殊な製品やクローズドなアルゴ
 リズムを使うことなく、UNIXの基本部分のみ使い、アプリケーションは全てシェ
 ルスクリプトで記述します。またデータベースすら使わず、データは全てファイル
 形式で、大半はテキストファイルです。

 同研究所の當仲所長は、「基幹システムの刷新を機に、DXに適した基幹システム
 に作り替えるべきで、その要件は:
 ・永く使い続けられる移植性、
 ・改変や他システムとの連携が容易にできる柔軟性、
 ・ビジネス従事者自ら開発できる開発手法であること」
 などをあげて居り、ユニケージはそれをすべて満たしていると述べており、外部か
 らも高く評価されています。おそらく大規模レガシーシステムの刷新や作り直しに、
 更に威力を発揮するのではないかと期待されています。

 今回は一つの例を取り上げましたが、他のツールもそれぞれ優れた特徴を持って居
 り、顧客企業のシステム特性に合わせて使い分けていけば、企業規模を問わず崖克
 服に大きく貢献して行くと期待しています。

 上記活動と並行して重視している第2の重点活動テーマは、DX促進としての中堅・
 中小企業のIoTの活用促進であります。

 現在わが国でも、既に優れたIoTシステムが少なからず実現して居り、各種セミナー
 で紹介されたり、表彰されたりしていますが、中堅・中小企業の多くはそれに近づ
 く為にはどこから、どのような方法で始めて行ったらよいか、分らないと言ってい
 ます。

 そこで私達は同規模企業で実際に稼働し、成果をあげているシステム事例を発掘し、
 その流用を可能にする方法を追求しています。その例を2つ挙げてみたいと思いま
 す。

 一つはエキスパートギグ社の「パワーあんどん」システムです。
 このシステムはアルミパイプ部品の多種少量生産工場の為に開発されたものです。
 多種の工作機械や自社開発した特殊装置から、生産実績データをリアルタイムで収
 集し、必要工程にスピーデイに伝えると同時に、センタープロセッサーに送って各
 種分析を行い、その結果を各工程に送り、作業進捗管理や各機械や装置の稼働監視
 に使われます。

 工場の管理室のデイスプレイには全工程の稼働状況が表示され、ボトルネック工程
 の発見や故障予測が可能となり、それへのスピーデイな対応が取れるようになって
 います。

 またリアルタイムベースでの作業実績や品質実績データが得られる為、作業遅延原
 因の把握と迅速な対処、不良品発生原因の発見と素早い処置、管理的には正確な実
 績データが得られる為に、正しい原価の把握などが可能となり、大幅なコストダウ
 ンや生産性向上が図られています。

 このシステムではタブレット端末の表示項目や表示レイアウト、データの集計方法、
 既存システムとの連携やアナログ信号の取り込み方法など、適用する工場設備の特
 性や管理方法に合わせてカスタマイズが可能となって居り、他工場への転用がし易
 くなっています。

 同社の田野社長は工作機械や組込みソフトなどにも詳しく、自らFAシステムの開発
 が出来る為、マネジメントシステム系の我々と連携する上で、極めて頼りになる方
 ですので、大いに協業して行きたいと思っています。

 もう一つの例はシステムツーワン社の、介護施設のデイサービス用システム(YKS)
 及び高齢者住宅用の各部屋の利用者一人一人の見守りシステム(リンケアコール)
 の例です。

 前者は少ないスタッフで多くの高齢者のお世話をしつつ、一人一人の状態や食事、
 トイレ、お風呂などの介助記録を取らねばならず、更に異常発生時には処置した内
 容なども細かく報告しなければなりません。

 この報告の負担に耐えかねてやめて行ってしまうスタッフが多いのが悩みだったそ
 うです。SI会社である同社はこの煩雑な記録作業の負担を軽減するために、スマホ
 を使った軽便なシステムを開発し、スタッフに喜ばれています。

 後者のシステムはリモートでの見守りサービスの為のシステムで、通常はスマホの
 映像による利用者の状況把握が主ですが、各部屋には徘徊防止の為のドア開け閉め
 センサー、行ってはならない場所への踏み入れ検知用マットセンサー、熱中症回避
 の為の温湿度の危険値検知用センサーなどが設置されており、それらからのアラー
 ム情報をキャッチしたら、緊急連絡とスピーデイな対処が必要であります。
 これからもそれを助けるためのIoT的工夫が限りなく必要になって来ると思います。

 同社の福田社長はSI会社を経営しながら、二つの介護施設を経営しています。
 自ら介護作業そのものもやった経験を持つ行動派の優れた女性社長です。
 彼女ならではの知恵と細かい配慮を活かし、スタッフの使い易い端末や高齢者の扱
 い易いウエアラブルターミナルをハードウエアベンダ―と連携して常に研究してい
 ます。

 以上紹介したように、実際の現場知識を持ち、自らシステム開発能力を持った方々
 の開発した、先進的で且つ安く、導入し易いシステムを発掘し、その活用拡大に努
 めて行きたいと思っています。この種システムをご存知の方の情報提供や、このよ
 うな活動に興味を持たれる方の活動への参加をお待ちしております。

 


                                 以上

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【ニュース・お知らせ】

●税理士事務所向けのテレワーク導入セミナー ご案内

  ~助成金を利用した無料でできる働き方改革~
 
 【題名】中小企業向け 無料でできる働き方改革
      ~スマホがオフィスになる革新技術~
 
 【日時】7月24日(水)
    
     第1回目 10:00~11:00(開場10:30)
     第2回目 14:00~15:00(開場13:30)

 【会場】東京都中央区 八丁堀区民館 5号洋室
 【費用】無料
 【主催】ITC経営パートナーズ協会
 【概要】
 
     以下のような悩みをお持ちの中小企業様が無料で
     解決策を手にできるチャンスでございます。
 
     「育児や介護による職員の離職のリスクを防ぎたい」
     「ルーチン業務を安価な労働リソースに任せたい」
     「顧客とのコミュニケーションの質を向上させたい」
     「データ操作ミスで顧客に迷惑をかけた経験がある」
     「データセキュリティが心配」
 
 【申込URL】https://www.ictm-pa.jp/seminar/
 


●ITCA後援セミナーのご案内

 「研究開発型ベンチャーの躍動」
  ~農工大・多摩小金井ベンチャーポートの事例紹介~

 【日時】2019年7月23日(火)
     18:30-20:30(18:00受付開始)
 【会場】新宿文化センター 4階第1会議室
     〒160-0022 東京都新宿区新宿 6-14-1
        https://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/traffic-access/
 【定員】50名 
 【申込URL】詳細およびお申込み
            https://wp.me/pb1kcH-ef

 【費用】2,800円(事前払込み)
     3,000 円(当日会場でのお支払い)

 【実践力ポイント】
   ITコーディネータ資格者には資格更新条件に関する運用ガイドラインに準じ、
   ITC実践力ポイント1.0ポイント(ITCA届出団体主催セミナー;2時間1ポイ
   ント相当、上限なし)分を付与します。
 

 【プログラム】
 
   ■基調講演: ITコーディネータ協会会長 澁谷 裕以 様 
   ■農工大・多摩小金井ベンチャーポートの紹介
     ITC/中小企業診断士 堀尾 健人 様 
   ■事例紹介1
     「インクジェットの技術を極め、ものづくりの世界に普及させる」
      株式会社マイクロジェット 代表取締役 山口 修一 様 
   ■事例紹介2
     「調理をロボットで革新する」 
      ~外食産業の人手不足を解決する調理ロボットプロダクト~ 
      コネクテッドロボティクス 株式会社代表取締役 沢登 哲也 様
 

  問合先 :ITマネジメント・サポート協同組合事務局 藤田 秀一
  TEL  :03-6868-5254 携帯:080-3080-9223   
  メール : itms@erp.jp

 

   主催 ITマネジメント・サポート協同組合
   後援 特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会
      一般社団法人ICT経営パートナーズ協会(ICTMp)
      東京都中小企業団体中央会
      一般社団法人クラウドサービス推進機構(CSPA)
      ITCA届出団体ITCイースト東京  


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