ICTの積極的な活用を支援します

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一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第120号)

    http://www.ictm-p.jp/

                          2023/12/20

 

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【目 次】

 

1.会長コラム『~最新技術を使いこなせる魔術師になるには~』

 

               ICT経営パートナーズ協会   会長

                          木村 礼壮

 

2.ニュース・お知らせ: 今号は有りません

 

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【会長コラム】

 

      『~最新技術を使いこなせる魔術師になるには~』

 

               ICT経営パートナーズ協会   会長

                          木村 礼壮

 

 

年の瀬に際して、思うこととして、「今年の振り返りと来年の計画作成をキチンとや

らなければならないな」ということがあります。計画策定方法論とかを開発・販売し

ている身なのですが、毎年の始めに自己の年間計画とかたてたことがないのが情けな

いことです。

 

そんな事を思っていたら、だいぶ前にある商品の販売促進用にビッグデータ解析を行

った際の結果を思い出しました。美容系の商品なのですが、正月に広告を出すことが

非常に効果的であることが分かったのです。

 

なぜかと言うと、1年の目標を元旦に立てる人が多く、「今年は、○○をやって、××

効果を得て、綺麗になる。」とかの目標を立てる人もかなりいることが分かりまし

た。解析対象の商品に関する関心も一気に高まる時期ということが分かったのです。

解析前にはなんとなく春とか夏に関心が高まる商品のイメージがあったのに、意外な

気づきでした。

 

このように情報は利活用することによりあらゆる価値に変換することができることは

既にご存知のことだと思います。

以前は、情報は利活用できるように構造化して、標準化して蓄積していくことが求め

られていました。それが、技術的進歩のおかげで非構造化データや関連性を類推しに

くい情報も解析対象となり利活用の幅が大きく広がってきました。いわゆるビッグデ

ータ解析時代の幕開けも今は昔のことのように感じられますね。

 

データの利活用の幅も縦割り組織内で自己の作成したデータを溜め込んだものだけと

いう範疇から関連組織の横串を通すような利用の仕方を越えて、世界中から必要なデ

ータを集めてきて利活用する時代となりました。

 

例えば、自社の営業情報を対象とした解析による営業戦略や戦術の立案はとても価値

があり、データが新鮮であれば、(1ヶ月以上遅れのデータとかでなければ)PDCAサ

イクルと一緒にOODAサイクルを回す上でもとても大きな武器になるでしょう。

 

しかし、その解析範囲を広げていくことにより、(例えば、消費者の購買行動とか社

会情勢の変化とか、)価値は更に高まることは言うまでもないかと思います。

今は、多くのデータがオープン化されており、ネットを通して簡単に入手できる環境

があります。例えば、日本政府の提供するe-Statなどは、入手したいデータの形式も

指定できますし、(年代別のソートとか、地域別のソートとか)操作もブラウザから

ダッシュボード的に指定することでダウンロードするデータの指定もできるので、か

なり便利です。

 

https://www.e-stat.go.jp/

 

そこからダウンロードした情報を生成AIに投入することにより様々な情報のサマリで

あったり傾向であったりを労せずして入手することも可能です。

しかも、全て、無料で実施できるということは、使わないと損、ということかもしれ

ません。かなり便利な組み合わせなので、試してみると面白いと思います。

 

このように先端技術が利用できる人とできない人との生産性は大きく異なってくるか

と思います。スマホを使える人と使えない人との差のようなものです。

「高度に発達した技術は魔法と同じに見える」という言葉もありますので、使える人

は魔法使い的な活躍ができるということかと思います。

 

余談ですが、AIの発展により人間の仕事が奪われると思っている人もいるそうですが、

AI等の最新技術を使いこなせない人の仕事が奪われることはあるかもしれませんが、

最新技術を使いこなせるスキルを持った人達の需要はどんどん高まるかと思います。

そして、人間のやるべき仕事が無くなることは無い、ということです。

 

なぜなら、技術や情報の利活用で一番大事なのは明確な目的設定にあるからです。何

を成し遂げるべきかを明確にして、優先度の高いものから順番に実行していくことを

決めるのは、それにより便益を得る事業主体者だからです。

 

最新技術を使いこなせるということは、何のために(目的)、技術をどう利用するか

(手段)を明確化できるということになろうかと思います。技術を利用するための操

作は今後どんどん簡単になりますので、どう使うかが一番の勘所となると思われます。

(例えば、目的が明確でないと生成AIに指令するプロンプトも最適なものを記載でき

ないでしょう。)

 

私が個人的にネット上のクチコミ解析をしてみましたところ、VUCA時代に合わせた生

き残りのためには、リスキリングを実施するべきとの声がたくさんあがっているのが

分かりました。しかし、場当たり的に教育を提供しても効果が限定的かと思います。

何のために(目的)どのようなスキルを得るべきか(手段)を明確にして、現状に足

りない部分のスキルを補うことが肝要かと思います。いずれにせよ、目的の明確化ス

キルを養うためにも、実際の利益を得るためにも、目的の明確化の実施回数を増やし

て日々磨いていくことは価値があるかと思いました。

 

まずは、自己研鑽の意味でも今年はキチンと来年の計画を立てることを実行したいと

思っています。

 

皆様は毎年実行しているかと思いますが、今回はVUCA時代の魔術師スキル研鑽の一助

になるという観点で実施してみるのは、いかがでしょうか。

良いお年をお迎えください。

                                    以上

 

 

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