ICTの積極的な活用を支援します

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   一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第11号)
      http://www.ictm-p.jp/            2014/11/19
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  【目 次】
 
1.会長コラム『 ユーザーがシステム開発のイニシャテイブを取る為に 』

2.特集記事 『 ITCが作るべきものは、RFPではなく
                                     見積仕様書(RFQ)だ 』

3.ニュース・お知らせ
 ・協会主催セミナーのご案内
 ・各種団体との連携、その他活動報告
 ・「超高速開発コミュニティ」の活動内容とセミナー紹介
 ・その他ニュース

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【会長コラム】『 ユーザーがシステム開発のイニシャテイブを取る為に 』
 
                    ICT経営パートナーズ協会
                       会長 関 隆明

 我が国では真に経営に役立ち成功と言われている情報システムは、全体の
22~23%であろうと言われている。その大きな原因が企業の経営要求と
システム開発の起点となる要件定義との乖離にあることは、数多く指摘され
ている。

米国ではシステム開発のイニシャテイブはユーザーがとり、企業戦略に沿って
ビジネスモデル、ビジネスプロセスの設計そして要件定義やシステム開発まで、
必要な外部人材も使いこなしながら自主的に行っている。

米国でのITサービス企業とユーザー企業それぞれに属するIT技術者数の比率が
約1:2.5である為にそれを可能にしている。これに比し、日本の比率は約3:
1と全く逆になっている。その結果、日本ではほとんどがベンダー依存のシス
テム開発、ひどい時は丸投げが行われている。これではユーザー企業の経営要
求をしっかり要件定義にまで反映させることは難しいだろう。経営要求をしっ
かり踏まえたシステム開発を行う為には、どうしてもユーザーがイニシャテイ
ブを取ることが必須になる。

このままでは日本に於いて、真に経営に役立つ情報システムの開発の可能性が
一向に高まらないことになる。今迄ITは関係無いと決めて掛っていた、経営や
業務に詳しい人達が積極的に上流工程の作業に参加してもらうことが必須だろ
う。またIT部門のSEもクラウドや超高速開発手段を積極的に活用し、ソフト
開発の労働集約的な仕事から解放され、より上流の仕事に携われる人材に転身
して行かなければならない。


この様な状況下、当協会ではIT知識を持たない人でもビジネスアナリシスを
可能とする方法論やツールの活用を大いに広めたいと思っている。
具体的にはプロセスエンジニアリング社(代表 渡辺和宣氏 当協会理事)の
開発したGUTSY-4(Grand Unified Theory Synchronizing Four model
s)を有力なビジネスアナリシス方法論として評価し、その活用を推進してい
る。

これは企業戦略をプロセスとITへ落とし込んで行く階層的方法論である。この
方法論はカルフォルニア州立工科大学ポモナ校の一色浩一郎教授も高く評価し
ており、既に大企業は勿論、中小企業でも経営改革の大きな成果を挙げた実績
を持っている。


更に一般企業に於いて既存の情報システムは全業務の高々20%を占めるに過
ぎず、残った大半の業務は人間系の作業に委ねられている。にも拘わらず導入
した情報システム中心となり、現場の煩雑さが却って増してしまったと言う例
が沢山ある。

情報システムと人間系を有機的に連携させ、全体としてビジネスパフォーマン
スを上げて行く為に、人間系作業のナビゲーションが必要になる。そして現場
の人達が自分達でプロセス改善が出来、また新しいIT化対象を見つけて行くと
言う仕組みがどうしても必要になって来る。

この目的に合致したものとして、パワードプロセスコンサルテイング社(社長
 力雅俊氏)が活用促進を図っているMetasonic Suiteに注目している。
このツールは人間系に情報システムがなじんで行く為の、プロセスナビゲーシ
ョンの役割を果たすもので、未経験者も簡単に使いこなせるものである。


当協会としてはユーザー自身がシステム開発のイニシャテイブをとり、IT技術
者の不足を改善する為にも、上記のような方法論やツールを大いに活用し、上
流工程の仕事を一部の専門家やSEだけに委ねるのではなく、経営管理に携わる
スタッフは勿論、現場の作業者も大いに参画してもらい、全員参加型の経営改
革を推し進めて行きたいと思っている。

 

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【特集記事】 『ITCが作るべきものは、RFPではなく
                                          見積仕様書(RFQ)だ』
  
                     ICT経営パートナーズ協会 理事 
                     株式会社ほんま 経営コンサルタント 
                     本間 峰一

 最近、独立ITコーディネータ(ITC)などの情報システム系のコンサル
タントから仕事がないという話をよく聞きます。なぜかと考えた時に、ふと思
いついたことがあります。

そもそも独立ITC(システムコンサルタント)はクライアント企業のために
何をしてあげる存在なのでしょうか。ITCの役割としてよくいわれるのが
「RFP(Request For Proposal:提案依頼書)」の作成支援です。RFP
とはクライアント企業の概要、課題、将来方向性などをまとめて複数企業にベ
ンダ選定のための提案依頼させるための基本情報書です。

しかし、RFPはそれほど重要な書類なのでしょうか。
提案依頼するだけなら、企業が直接ベンダを呼んで口頭で依頼すればすむ話で
す。提案段階では書類に基づいて公平に提案してもらうよりも、自社で気づか
ないことを自由に提案に盛り込んでもらった方が企業にとっては役に立ちます。

どこからRFPが重要という話が広まったのかわかりませんが、RFPは入札
仕様書とは違いますのでわざわざITCやコンサルタントが間に入って作るほ
どのものではありません。SIベンダやパッケージベンダ選定後にあらためて
ベンダが業務ヒアリングすることを前提にしたRFPなら、簡単な概要メモだ
けで十分に機能します。

一方で本来独立ITCが担うべき重要な役割がおざなりにされています。それ
はシステム開発会社に提出するRFQ(Request For Quotation:見積依頼
仕様書)の作成です。土木業界では土木コンサルティング会社が、土木工事会
社が正確な見積作業ができるようにするための見積仕様書(購入仕様書、施工
図面など)を作ることも多く、業者への丸投げをけん制する仕組みができてい
ます。

システム開発の世界でも独立ITCやコンサルタントがシステム設計した内容
に基づく見積仕様をまとめて複数の開発業者に提示して見積書を提出するとい
う流れが求められるのではないでしょうか。すなわち、提案依頼(RFP)で
はなく正式見積依頼(RFQ)です。

さらにいえば、独立ITCやコンサルタントが中心になってプロトタイプシス
テムを作り、事前にユーザ企業と詳細な見積仕様確認を作るというアプローチ
も考えられます。この流れが定着すれば、世の中で問題となっている仕様トラ
ブル問題、工数オーバー問題、追加開発費用請求問題も大きく改善でき、全体
のシステム開発費用も安く抑えることができるようになるはずです。そしてこ
の作業は独立ITCの安定的な収益源としても期待できるのではないかと思い
ます。

当協会ではITCやコンサルタントが見積仕様書を作るための研修やプロトタ
イプシステムの開発斡旋を実施しています。興味のある方は当協会にご連絡く
ださい。ITC(コンサルタント)の英知を結集してガラパゴス状態の日本の
情報システム開発の世界を変えていきましょう。

 

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【ニュース・お知らせ】

★JUAS様より「開発ツール」の調査と分析作業を受託しました。

【背景と趣旨】

ここ数年、システム開発の手法は多様化し、ツール利用が進んできましたが、
各ツールにどのような特徴を備えているかをユーザーが知るためには多くの時
間を費やしているのが実態です。そこで、JUAS様では、以下のような情報を
ユーザー企業に提供することが価値のあることだと考えるに至ったというのが
主な背景です。調査の視点は、

・どのような開発ツールがあるのか

・どういった特徴や機能があるのか

・どのような環境で動作するのか

・販売・保守費用はどの程度かかるのか 等です。


なお、調査は、あくまでユーザー企業の方々に客観的で正確な情報を提供する
ことを目的としており、開発ツールの評価を目的とするものではありません。。
調査の趣旨などの詳細は、こちらhttp://www.ictm-pa.jp/ よりご覧ください。

(約40程度の開発ツールを調査対象としています。勿論、超高速開発コミュニ
ティ会員企業のツールはすべて対象ですが、そのほかのツールも20程度調査対
象としています)分析結果は正式版は来年7月に公開されますが、暫定版は3月
ころには、お見せできる予定です。著作権はJUASと共有となっています。

 

●協会主催セミナーのご案内

A  .「超高速開発」に関連する下記の無料セミナーを東京商工会議所のCWS
(クラウドワーク スクエア)にて開催中です。こちらのサイト
 http://event.tokyo-cci.or.jp/から研修の名称(一部で可)で検索いただく
 と詳細をご覧いただけます。幸いセミナーは全般的に好評で、出席いただい
 た企業の方から、個別相談のお申し出もいただいています。

 ■なお、東京商工会議所のCWSは12/12をもって建て替えのためクローズし
 ます。来年は、別の形で実施することを検討中です。


 1.なぜ、現状の基幹業務システムは、ビジネス環境の変化に迅速に対応でき
   ないのか?(12/8)
 2.自社でできるIT利活用で業態変化を飛躍のチャンスに!(11/21)
 3.コスト部門から戦略部門へ、抵抗勢力から改革勢力へ!情シスの社内
   プレゼンスを高める武器12選(11/28)
 4.他社に勝つIT導入人財育成研修(2日コース 有料)  (11/26,27)


B .ICT経営パートナーズ協会 第59回勉強会

 ◆日時:2014年11月19日水曜 13:30~15:30
 ◆場所:株式会社ネオテックス会議室
  (http://www.neotex.co.jp/profile/06map/ ) 
  下記のよう内容になる予定です。興味深い内容ですので、奮って参加くださ
   い。
 ◆表題:見える化見せる化のための モデル論再考
        ~ 事業(の意味)を正確に記述するとは ~

主旨:要件定義の質を向上するには、RFPに明確な要件をモデルで表現して、
ベンダとのコミュニケーションを取る事が必要です。これによって、RFPがRFQ
に近くなるはずです。その前提には、事業・業務の解析(業務の見える化見せ
る化)が必須となります。


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●各種団体との連携

・城南信用金庫の子会社の城南ビジネスサポートサービスでのセミナー開催に
つき、多くの方からお申込みいただきました。先方様から、連絡をお待ちして
いる状況です。

・BCN社が主催する22世紀アカデミーhttp://www.22academy.jp/にて、超高速
開発ツールを活用した時代に備えて、システム開発につながる業務分析のスキ
ルを身に付けることを狙いとした下記の二つのセミナーをICT経営パートナー
ズ協会の会員が行います。

 ◇アプリ開発者に求められている業務分析(ダイジェスト版)~超高速開発
 時代に必要な上流スキルとは~(11/14) 受講者は少なかったのですが、
 全員から、「他の部門の方にも推薦したい」という評価をいただきました。
 http://eventregist.com/e/22academy_20141021

 ◇いまだかつてない!目から鱗の、“業務分析の視点”を理解できる研修講
  座 ~システム設計に必要な上流工程スキルを学ぶ~(有料)
 (11/21,11/28)http://eventregist.com/e/22academy_20141121

・一般社団法人 メーリングサービス協会が会員向けにビッグデータに関する
セミナーを開催します。ICT経営パートナーズ協会の会員が「ビッグデータ入
門」というタイトルで講演しました。(10/17)

・ITCイースト東京 のセミナーで「超高速開発」をテーマに講演しました。
 (11/7) 

・(公財)全国中小企業取引振興協会にて、一般社団法人 ICT経営パート
ナーズ協会の会員二人が講演しました。(「新思考による情報システム構築事
例 ~経営のデザインアプローチ~」、「アジャイル開発によって開発コスト
をどこまで下げられるか」)(11/13)

 
なお、ICT経営パートナーズ協会が他の団体と連携して行うセミナーの最新
情報は、http://www.ictm-pa.jp/seminar-cからご覧いただけます。


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●ICT経営パートナーズ協会のビジネス推進

ICT経営パートナーズ協会では、個別企業向けのコンサルティング・ビジネス
も現在進行中です。

★amazonの”なか見検索”で、超高速開発が企業システムに革命を起こす の、
「さわり」をお読みいただけます。購入を迷われている方は、一度目を通され
てはいかがでしょうか。

★ICT経営パートナーズ協会のセミナー情報などをfacebookやTwitterなどでシ
ェアできるようにしました。


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●超高速開発分科会から設立した「超高速開発コミュニティ」の活動

ユーザー企業の超高速開発ツール導入における課題不安を聞き、どのように
改善解決していけるかを参加者で考えるシンポジウム(11月26日(水)無料)
を開催します。

・数十年利用できるのか?(一時的な流行で採用したくない!)
・自社で運用保守を含めて対応できるのか?(ベンダー依存したくない)
・システム品質はどうなの?
当日はいくつかの課題に絞ってパネリストと参加皆さんで討論します。
お申込は下記からお願いします。
 https://www.x-rad.jp/
 
※終了後に交流会(会費4000円)を開催いたします。(15:30-17:30)
年に1回、超高速開発コミュニティの全会員が実際に顔を合わせられる機会を
作りました。会員以外の方も参加できます。ユーザー企業、IT企業、コンサル
タントの皆さんが超高速開発という視点で交流していただき、人脈と情報収集
にお使いください。


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●今週、中小企業基盤整備機構が主催する「新価値創造展2014」が開催され
ます。
 中小企業のみなさまが新しいビジネスのきっかけ(HINT)を得るための
ビジネスマッチングイベントです。
 (11月19日(水)~21日(金)於;東京ビッグサイト東2、3)入場は無料
         詳細は  http://shinkachi.smrj.go.jp/
 

新価値創造展では、ウエルネス社会をつくる、グリーンコミュニティをつくる、
スマートファクトリーをつくるの3つのテーマを設けております。
 
また興味深いセミナー・イベントも2日目 11/20に開催されます。
                       いずれも事前予約制

①ドイツからフラウンフォーファ研究所のザイデルマン氏がアーノルド博士と
来日!!!
  「ドイツ インダストリー4.0(第4次産業革命)」
    http://shinkachi.smrj.go.jp/seminar.html

②為末大氏が新価値創造展にやってくる!!!!!

 松竹芸能が取り組む“異業種交流”

 UR都市機構 × 松竹芸能」による
  スマートウェルネス住宅の実現に向けた健康増進プログラムの実証実験!
    http://shinkachi.smrj.go.jp/onepoint.html


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