ICTの積極的な活用を支援します


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一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第72号)
    http://www.ictm-p.jp/
                          2019/12/18

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【巻頭コラム】『中小企業は本当に必要ないのか』
                     ~日本経済のプラットフォーム~
 
         一般社団法人クラウドサービス推進機構 理事長
           http://kmatsu-lab.blogspot.jp/   
                             松島桂樹      
      
 
  あるビジネス雑誌に、「中小企業は本当に必要?」という特集が掲載され、多くの
   中小企業は補助ばかり得て業績が改善しないゾンビ企業だから、早く退出すべきだと
   いう意見を紹介していました。たとえば、学校での能力別クラスのように、儲かって
   いる中小企業とそうでない企業を分けようとする考えです。
 
 最近、「全国中小企業クラウド実践大賞」の地方大会に参加してプレゼンをじっくり
 聞く機会がありました。中小企業は大企業に比べて、資金がない、人材がいない、IT
 スキルがないなど、ないことばかりが強調されますが、ここには大企業にはないもの
 がありました。知恵、工夫、改善意欲です。まさに中小企業の本当の価値を体験した
 思いです。
 
 クラウド以前、中小企業の経営課題を解決するために適したパッケージツールがない
 ためか、優れた事例のほとんどは自社で開発していました。つまり開発力がない中小
 企業には本格的に経営にITを活用することは難しかったのです。
 
 しかし、今回のクラウド実践の事例企業は、自らいくつかのツールを選び、それらを
 組み合わせて開発もし、業務改善を図っていました。まさしくクラウドが中小企業に
 適しており、すでに知恵、工夫、改善を実装できるプラットフォームになっているの
 です。アマゾンのAWS、グーグルのApps、マイクロソフトのAzureなどのクラウドを
   基礎とした開発プラットフォームもうまく活用することで、中小企業の開発力向上に
 役立っています。
 
 思えばコンピュータの黎明期、1964年の東京オリンピックのために開発された成績集
 計システムが三井銀行のオンラインシステムで使われました。遠隔地からデータを収
 集するオンライン制御プログラムを銀行の勘定システムに知恵と工夫で活用したので
 す。そして、1970年代の銀行オンラインステム全盛の時代も、アセンブラー言語を駆
 使して、限られた資源で求める高速なレスポンスを実現してきました。
 
 しかし、経営環境、経営戦略の変革に際してシステムを手直しし続けたつけが、最近
 の銀行統合におけるシステム統合、移行に膨大な期間と工数、費用とリスクを要する
 ことになってしまいました。
 
 私たちは、この50年間の技術革新を基礎にしたクラウドという新たな開発環境、運用
 環境をすでに手にしています。かつてロックインが声高に叫ばれましたが、今や、
 データベースであろうと、ERPであろうと、下手な小細工をしなければ、プラットフ
 ォームを変えるのも、大幅なプログラムの変更なく、新たな経営戦略に対応できるよ
 うになりました。しかも、企業間の業務連携、そしてAPIで、異なるシステム間をつ
 なぐことは今や、普通のことになってきました。
 
 ひとはそれぞれ性格が異なり、得意、不得意があり、異なる強み弱みがあります。成
 績だけで、その人を見てはいけないのは常識です。それは偏差値で人を評価し、自分
 より成績が低い人を下に見るという差別意識を醸成し、とりわけ若者の人格形成に悪
 影響を与えます。社会には多様な人がいて、多様な人たちをつなぐことが大事なのだ
 ということを学ばねばならないのです。誰一人として、いなくてもいい人などいない
 のです。
 
 障害者福祉施設で大勢を刺殺した加害者は、障害者は社会にとって不要だと考えてい
 ました。これは世界の中で一番優れた民族が世界を支配しようしてユダヤ人を大量虐
 殺したヒットラーのナチズム(選民主義)に通じる考え方です。
 
 中小企業の廃業が避けられないといわれますが、中小企業の潜在的な能力が減退した
 とは思えません。ジグソーパズルでは、たとえ小さなピースが一枚なくても完成しま
 せん。地方の中小企業も、地域のピースとして一定の役割、存在意義があります。た
 とえ赤字であっても、店が廃業すれば、その一帯が暗くなって治安が悪くなり、顧客
 は買い物に困り、社員も給料がもらえず、取引先も仕事がなくなります。
 
 排除することは地方のエコシステムを壊すことです。私たち支援者や支援機関は、一
 社たりとも廃業させてはならないという覚悟と見識を持って中小企業の支援に当たら
 ねばならないのです。必要なのは、排除ではなく支援なのです。
 
                                                以上

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【ニュース・お知らせ】 今号は有りません。

 

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