ICTの積極的な活用を支援します

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  一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第17号)
      http://www.ictm-p.jp/          2015/5/20
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  【目 次】
 
1.会長コラム『 大手SIerにも超高速開発の必要性の波が 』

2.特集記事 『 エンドユーザとのコミュニケーションを最重視した
                     上流工程設計手法 』                                  JBCC株式会社 SIイノベーション事業部  Xupper担当
        シニア・テクニカル・アドバイザー 高橋  俊夫
3.ニュース・お知らせ
 ・協会、分科会の活動報告
   ・関連セミナー、その他ニュース

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【会長コラム】『 大手SIerにも超高速開発の必要性の波が 』
 
                    ICT経営パートナーズ協会
                       会長 関 隆明

  4月24日、超高速開発コミュニテイ主催の記念講演会が催された。内容は
「国内大手SIerによる超高速開発の取り組み」と題して、NTTデータ殿より
「NTTデータにおけるソフトウエア生産技術革新」、NEC殿より「アプリケーシ
ョン開発の高度化」、富士通殿より「富士通が考える大規模システム開発のあ
るべき姿」、そしてSCSK殿より「“Fast”“Easy”“Flex”FastAPP!!」に
ついて御紹介頂いた。

 まさに時の話題だけに、予想をはるかに上回る参加者を得て、“何故今、自
動なのか”、“現状は何処まで実現できており、将来どのような目標に向かっ
ていくのか”について、大変有意義なお話を伺うことが出来た。

先ず各社が共通的に強調していたことは
(1)システムに要求される機能がますます複雑化し、規模拡大化して、シス
テム開発の難易度が格段に高まって来ている。その為、上流工程への対応の難
しさが増し、多くの時間を要し、開発前に全ての要件を定義することは不可能
になって来ている。

(2)やるべき作業量は飛躍的に増大して来ている反面、許される費用、要員
は制約されている。否応なしに生産性を向上し、開発の期間短縮、大幅なTCO
の削減が待ったなしとなって来て居り、従来の労働集約型開発の限界にぶち当
たっている。

(3)特に熟練IT技術者の高齢化、バブル崩壊期の採用抑制によるシステム開
発の中核人材の大幅な減少は深刻で、極力ソフト製造の自動化を図り,浮いた
人材を上流工程に回すようにする必要がある。

(4)気の狂うような、急激な経営環境変化は常にスピーデイなシステム変更、
追加を要求して来る為、最初から完璧なシステムを求めず、必須な機能から小
さく生み、ダイナミックに変更、追加を繰り返しながら、成長させて行くと言
う発想が必要になって来ている。

  以上のような共通の認識の上に立って、各社独自の特徴を持った超高速開発
のメソッド/ツールを生み出し、意欲的にシステムの品質向上と飛躍的生産性
向上に挑戦して来て居り、既にユーザーから高く評価された実績も急速に増え
て来ているとのことだった。


  注目すべき意見として、SIerとしては当然の「効率アップした分は自社の利
益増につなげたい」と言う期待は裏切られ、むしろ逆に「効率アップした分、
実入りが減る」と見られ、トップ始め社内の評価は必ずしも良くないとの指摘
もあった。

  確かに自社のみこの種メソッド/ツールを持っている状況下では、効率を上
げた分は先行者利潤として得ることが出来るだろうが、同じようなものを備え
た他のSIerとの激しい競争下では、該当プロジェクトのみ捉えれば、その利ザ
ヤは消えることになる。然し効率を上げ、浮いたリソースを他のプロジェクト
に振り向け、合計として従来方法による場合以上に利益の絶対額を増やすこと
が出来、SIerが効率を上げた分だけ、ユーザーが費用削減を図れたと喜ぶのが
理想だろう。

  更に困るのは、これらのツールの真価を理解できないトップからは「何故実
入りを減らすようなツールを、余分な投資までして開発しなければならないの
か」と問われることだとのこと。 現在一般のSIerが超高速開発ツールを積極
的に使おうとしない理由も、これを使って儲けを減らしたくないとの思惑があ
るからだと言われている。

  然し世のユーザー企業はSIerの思惑など無視して、常に「より早く、より安
く、より良いシステム」を追求して行く。これからは固有のメソッド/ツール
を持たないSIerも、他社のものを積極的に活用し、持てるリソースをより付加
価値の高い上流工程の支援や、システムの成長を支えるライフサイクルサービ
スに振り向けて行くような、新しいビジネスモデルを打ち立てて行くべき時だ
と思う。

 大手SIerが超高速開発の必要性、有用性を率先して実証してくれることは、
業界全体に与えるインパクトも大きく、国全体のシステム開発の効率アップに
大きく貢献することになるだろうと期待している。さらにユーザー企業内にあ
っては、CIOやシステム部門だけがシステム開発の当事者ではなく、経営や業
務に精通したスタッフや現業に携わる人達が、リポジトリを共用してシステム
仕様を決定して行く当事者になることが重要だと思う。

 そして過去のメルマガでも強調して来ているように、ベンダー依存ではなく、
ユーザー企業自らシステム開発のイニシャテイブを取り、必要機能を果たすIT
ベンダーを選定し、使い分けて行く体制を築く時だと思う。

 当協会はユーザー企業がそれを実践して行く上で、必要とする専門家やSIer
を繋いで行く、ハブ機能の役割をしっかり果たして行きたいと思っている。


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【特集記事】 『 エンドユーザとのコミュニケーションを最重視した
                           上流工程設計手法 』
        
                       JBCC株式会社               
               SIイノベーション事業部  Xupper担当
           シニア・テクニカル・アドバイザー 高橋  俊夫
 
●近年のアプリケーション開発/保守に求められていること
近年のビジネス/IT環境は、めまぐるしく激しい変化がおきています。そのよ
うな環境の変化に伴い、アプリケーション開発/保守に対して経営から求めら
れていることは、ベンダー任せから内製化することによる
・開発期間の短縮/タイムリーな市場投入
・開発・保守品質の向上
・ライフサイクルコストの削減
が挙げられます。

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「企業IT動向調査2014」2014年
4月9日の資料によると、6割超の企業が 「コア業務のシステム内製化」に前向
き(実施済/計画中/関心あり)と回答しており、この背景には、俊敏な経営
に対応した俊敏な情報システムが必要であることがあります。

ところが、既存システムの保守作業における課題としては
・現行システムの仕様がドキュメント化されていない、最新化されていない
が、第1位に挙げられており、実際には迅速な対応が実践できていないのが現
実です。(出典:日経BPコンサルティング ―ビジネスとICTに関する調査―
 2013年  5月13日)

●労働集約型から知識集約型へのシフト
 今までの開発/保守の問題点は、本来、上流工程で品質を作り込むべきとこ
ろが、要件定義の不備や設計ドキュメントの未整備・不整合、仕様変更時の調
査漏れ等で、上流工程での品質が悪化してしまうことにあります。
上流工程の不具合を、下流工程(内部設計・製造・テスト)でリカバーしよう
として、人的リソースを大規模投入しますが、結局、上流の要件変更にまで遡
ってしまい、いわゆる大幅な手戻りが発生し、労働集約型開発から抜け出せな
くなってしまいます。

 このような状況から脱するためには、開発要員の労力を上流工程(要件定義
/設計)やテスト設計に注力させる知識集約型開発にシフトする必要がありま
す。そして、下流工程はできるだけツールによる自動化を行う開発スタイルを
取ることです。
具体的には、上流工程で
・十分な時間と労力を、品質の作りこみへ注力する
・リポジトリによる要件/設計情報の一元管理
・プロトタイプ生成による迅速な仕様確認
下流工程で
・自動化ツールによる開発スピードの向上と品質の向上
・IT環境変化への迅速/柔軟な対応
を行うことが重要です。

 その結果、設計品質の向上、期間短縮、ライフサイクルコスト削減、メンテ
ナンス性向上が可能となり、上流工程を重視した品質の確保、つまり、知識集
約型開発が実現できます。

●上流工程の重要性
前述しましたが、システム開発の成功のポイントは、上流工程での要件定義を
正しく行い、下流工程での手戻りをなくすことです。具体的には、
 (1)上流工程で業務要件を早期に確立する。また、業務要件の変更に対して
    すばやく対応する仕組みをつくる(設計情報の一元管理)
 (2)エンドユーザに分かりやすいドキュメントを使用して、システム開発者と
   エンドユーザとのコミュニケーションギャップを無くす
 (3)データモデルを正しく設計して、データ統制を行う
 (4)設計情報を下流工程へ正しく伝える
にあります。

つまり、ユーザが参画する開発体制を確立することが不可欠で、現実の業務と
ユーザの意図を正しく設計に反映させることがカギになります。とりわけ上流
の要件定義で、ユーザがきちんと理解できるビジネスルール、業務フロー図、
入出力設計を正しく作成することが重要となります。上流工程の不整合をいか
に早く発見し、その工程内で解決し、下流工程への上流設計バグ混入を未然に
防止することが重要です。

●データモデルの重要性
  先に述べましたように、ユーザ要求を正しく反映して要件定義・基本設計の
上流工程を行うことが重要ですが、その結果を正しく設計図として表現するこ
とが更に大切です。
  情報システムの2大構成要素はプロセス(処理)とデータですが、このうち
のデータを把握することで業務ルールの本質を知ることができます。プロセス
はユーザ要求に伴って変化していきますが、データはビジネス形態が変わらな
い限り、大きく変わりません。

  業務要件からデータを正しく抽出し、データとデータの関連、どこでどのよ
うなデータが管理されているかを端的に表現できるものがデータモデルです。
データモデルは建築でたとえれば土台や骨格にあたるもので、これがしっかり
していれば、少々の仕様変更があってもびくともしません。ビジネスを正しく
反映したデータモデルが作成できれば、60%以上は成功したと言っても過言
ではありません。

●リポジトリの重要性
  さらに重要なことは、ユーザからの要求変更や要件変更に対して、素早く対
応をとれる仕組みを取り入れることです。ユーザからの変更依頼に対して、シ
ステムのどこにどのような影響を与えるかの分析が簡単に行えることが重要で
す。
設計情報をリポジトリで一元管理するツールを使用すると、仕様変更が発生し
ても、どこに影響があるかのインパクト分析が非常に簡単にでき、さらに、変
更対象の設計情報を一ヶ所修正すれば自動的に関連する部分がすべて更新され、
設計情報の整合性をとることができます。
  また、開発の全工程における設計情報をリポジトリで一元管理することによ
り、データ統制が可能となり、要件定義から基本設計・詳細設計さらには製造
工程に至るまで、データ項目の整合性を保つことが可能となります。

●超高速開発ツール利用による上流工程から開発工程への連携
システム開発におけるバグの発生原因は
 (1)要件定義の不具合
 (2)上流工程の設計の不備
 (3)上流設計から下流プログラムへの設計情報の反映ミス
等が挙げられますが、特に(3)を回避するには上流工程での設計情報を極力下
流工程に連携し、プログラムを自動生成することが重要です。

 一昨年8月に、超高速開発コミュニティが設立され、各種ツールベンダーが
加盟しており、弊社も加盟しております。また、つい先日、JUASとICT経営
パートナーズ協会により「開発ツール調査」も行われ、その報告書にも多くの
ツールが紹介されています。品質向上、生産性向上、スピード開発、自動テス
ト等それぞれのツールごとに特徴がありますので、ぜひご参照ください。

●上流工程での品質の作り込みと開発・保守の効率化
  企業を取り巻くビジネス環境の変化にITシステムを迅速に対応させるために
は、ユーザ要求とシステム化要件・システム設計情報とを正しく対応付け、
ユーザ要求によるシステムへの影響分析をきちんと行い、システム開発に反映
させることが必要です。

 業務プロセスを正しく反映したデータモデルの設計、設計情報のリポジトリ
による一元管理、そして下流工程への連携により、全工程でのデータ統制を正
しく行うことが重要です。その結果、システム設計から開発および保守におけ
る品質・生産性を大幅に向上させることが可能となります。


 最後に、品質確保のためには上流工程が非常に重要であることを重ねて述べ
させていただきます。品質は正に上流工程で作り込まれます。もし上流工程で
作り込まれなければ、後工程で品質を確保しようとしても決してできません。
仕様に記載されていないことは、どんなに優秀なSEでも開発できないし、どん
なにテストをしてもバグは発見できませんので。


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【ニュース・お知らせ】

★JUAS様より受託した「開発ツール」の調査報告が公開されました。

  JUASより委託を受けて行った開発ツールの調査結果(29社39ツール)が、
「ソフトウェアメトリックス調査2015」の中で約120ページにわたって報告さ
れています。超高速開発コミュニティに参加されているツールベンダのみなら
ず、参加されていない企業の開発ツールも対象となっています。購入はamazon
からとなります。(ISBN978-4-903477-43-5)


●経営イノベーション分科会の5月の予定

今年度第2回経営イノベーション分科会は、5月21日に開催します。
テーマは、「ビジネスモデル・イノベーション」です。
【開催日時】2015年5月21日(木)午後3時~午後5時
【場所】  関東ITソフトウエア市谷健保会館
       新宿区市谷仲之町4-39
  都営新宿線「曙橋駅」下車徒歩8分
  都営大江戸線「牛込柳町駅」下車徒歩8分
   (牛込柳町駅東口より外苑東通りに出てください)
  地下鉄丸ノ内線四谷三丁目駅下車徒歩15分


●超高速開発分科会から設立した「超高速開発コミュニティ」からのお知らせ

◎講演会 「国内大手SIerによる超高速開発の取り組み」
 ・日本電気株式会社
 ・株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ
 ・SCSK株式会社
 の発表資料は公開していますのでご覧になってください。
    https://www.x-rad.jp/

◎超高速開発コミュニティ 分科会活動 開始します
 ★GeneXus分科会 
 2015年5月20日(水)15:00- 18:30
 http://genexus.wp.xdomain.jp/

 ★Wagby分科会
 2015年5月12日 (火) 15:30 - 17:30(東京開催)
 2015年5月25日 (月) 15:30 - 17:30(大阪開催)
 http://wagby.com/users/index.html

 ★Agileツール適合化分科会
 2015年6月23日(火) 18:30- 20:30
 http://www.x-rad.jp/general/subcommittee/agiletool/

 ★モデリング分科会 立ち上げます!


●関連セミナーのご案内
  
★情報システムに革命を起こせ! 超々上流から保守まで一貫対応 
           ビジネスイノベーションセミナーのお知らせ

~超々上流からの進め方と開発・保守ツールへの連携および自動生成~
       
激変するビジネス環境に追随して情報システムを有効活用していくためには、
ビジネス戦略を反映したビジネスプロセス構築と IT要求開発を行い、超高速
に短期間・低コストで業務アプリケーションをリリースしていく手法が抜本的
に求められています。今こそ、情報システムに革命が必要とされているのです。

超々上流のビジネス戦略を実現するためのビジネス要求の開発、超上流のビジ
ネス要求を受けてのユーザ要求の開発、上流のユーザ要求を実現するための要
件定義、を行い迅速に設計仕様から業務アプリケーションを一気通貫で自動生
成することが情報システムの有効性、生産性、効率性、保守性を劇的に高めま
す。
 まさに、激変する経営に必須とされるビジネスイノベーション”実現の解“
がそこにあるのです。
 当セミナーではそうしたビジネスイノベーション手法の具体的効果や
導入成功のポイントをわかりやすくご紹介いたします。

【開催日時】   6月18日(木)    13:30~17:30
【 場  所】    JBCC(蒲田事業所)セミナールーム
【受講料】    無料

【セミナー内容】
1.超々上流・超上流におけるメソドロジーGUTSY-4の有効性
2.超上流・上流工程の変革(XupperII)
3.GUTSY-4コンテンツをXupperIIに実装した超々上流/超上流・上流デモ
4.下流工程の変革(GeneXus)
5.システム刷新に伴うデータ移行イノベーション

主催  JBCC株式会社
協催  株式会社プロセスデザインエンジニアリング
      株式会社シー・エス・イー
後援  特定非営利活動法人バリューチェーンプロセス協議会

詳細・お申し込み: http://www.xupper.com/x/news/newslist9/

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