ICTの積極的な活用を支援します

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一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第87号)

    http://www.ictm-p.jp/

                          2021/3/17

 

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【目 次】

 

1.巻頭コラム 『 ユーザーがローコード開発を選ぶ理由とは?』

 

                                       ICT経営パートナーズ協会 理事

                                       株式会社ウイング 代表取締役

 

                                                         樋山 証一

 

2.ニュース・お知らせ: 今号は有りません

 

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 【巻頭コラム】『ユーザーがローコード開発を選ぶ理由とは? 』

 

                                        ICT経営パートナーズ協会 理事

                                        株式会社ウイング 代表取締役

 

                                                          樋山 証一

 

 

   私が幹事を務めている2013年に発足した超高速開発コミュニティは2019年10月

 にローコード開発コミュニティと名称を変更しました。

 近年、北米を中心としてローコード開発の市場が急拡大してきており、類似の機

 能と開発手法をもっているが名称が異なることで、異質なものとして日本の市場

 、企業に勘違いされないようにとのことが理由です。さらに、国内のみならず、

 アジア、欧米にも日本で蓄積されたノウハウ、サービスを展開していこうと考え

 ての名称変更でした。

 

 ローコードって何?という人もいるかと思いますので、簡単に説明しますと

 「ローコード開発とは」

 高度なコーディングの知識や経験を必要とせず、最小限のコーディングで迅速に

 ソフトウェアを開発するための基盤による開発手法。

 利用者としてはエンジニアがターゲット(ある程度のIT知識・スキルは必要)。

 

 「ノーコード開発とは」

 全くソースコードを書かずに、ドラッグ・アンド・ドロップや設定、選択のみで

 、システムを開発する方法。

 利用者は非エンジニア、エンドユーザー開発がターゲット(プログラミング言語

 知識が不要)

 

 ガートナー社が2024年度に世界のアプリ開発の65%以上がローコード開発される

 であろうと予測しています。また、「Citizen Developer (開発の市民化。IT部

 門のエンジニアではなく、事業部門の現場担当者自らシステムを開発して業務上

 の課題を解決すること)」になっていくことを予測しています。

 

 2020年、メガクラウドであるGoogle(AppSheetリリース)、MS(PowerApps 経

 産省と行政手続きデジタル化PoC)、AWS(Amazon Honeycodeリリース)がそろっ

 て、「ノーコード開発」への動向を始めました。

 

 グローバルにローコード/ノーコード開発の市場が急速に広がっています。

 ちょっと日本の市場が立ち遅れている感もあります。

 

 さて、本題である「今、なぜユーザー企業がローコード開発を選んでいるか?」

 理由を考えてみます。

 

 1.スピード経営

  新サービス新製品を競合他社より先に市場に投入して、事業価値を早く利用者

  に届けることがもっとも重要な経営課題です。事業と組織、顧客構築などを支

  える情報システムを素早く稼働させ、運用しながらでも機能追加変更が迅速に

  行えることを経営のスピード化を果たすために求めています。

 

 2.柔軟経営

  地球上の災害、紛争、新技術新製品などが頻繁に発生し、その影響はグローバ

  ルに社会、経済に連動しています。これからも世界的規模で、また日本国内や

  地域、各業界において、多くの課題発生や環境変化が起きるでしょう。この環

  境変化に、柔軟に迅速に対応できるかどうかが、経営にプラスにもマイナスに

  も反映します。

 

  従来のエンジニアがプログラミングするシステムは、事業や業務内容が多様化

  複雑化すると、システムにも機能追加変更があちこち加わり、属人化やスパゲ

  ティ化、やがてブラックボックスとなっていきます。これでは保守活動に時間

  とコストがかかりすぎるのは当然です。

 

  ローコード開発ではシステムの可視化ができるので、保守工程において、シス

  テム改修、機能追加が素早く容易にできます。経営環境の変化に、柔軟に対応

  できるシステムを持ちたいという経営者の想いを叶えられます。

 

 3.コスト削減

  システム開発と保守の工数が減るということは、コスト削減につながります。

  企業としては収益確保のためには、スピード経営柔軟経営ができる前提で、コ

  ストも削減したい要望があります。

 

  もうひとつ、システムライフサイクルのコスト削減も考えておかねばなりませ

  ん。OSのバージョンアップにより、今まで運用していたシステムの動作が保証

  されない、保証されないシステムは怖くて使えないので、再度同じ業務システ

  ムを開発するハメになったということがよく起こります。

 

  ローコード開発の一部のツール(GeneXusなど)は、最新の主要なプラットフォ

  ーム、開発技術、データベースに対応できるように自動生成できるので、再度の

  プログラミングなど実装コストは発生しません。システムライフサイクルのコス

  ト削減ができます。

 

 4.非レガシー化

  世界のIT企業やエンジニアが現状の課題改善やこんなものがあったらいいなに

  向けて新しいITを世に出しています。一度開発されたシステムはITの技術面の

  老朽化が始まり、やがて、最新のIT活用による効果を妨げる要因になります。

  新しいIT環境(技術)に適合できる、レガシーにさせないということが経営の

  安心につながります。

 

 5.ユーザー主体開発

  ユーザー主体開発とはユーザー企業がすべて内製化するということではありま

  せん。ユーザーが事業推進のために使いやすいシステムを主体的につくってい

  くということです。

 

  ITベンダーへの丸投げで、上流工程で伝えていたことが、テスト工程を終え

  、ユーザーが触ってみると考えていたものと違ったという話を多く聴きます。

  その結果、機能追加でさらにコスト負担が増えたり、最悪、要件定義設計工程

  までさかのぼって開発しなおすということも起きてきます。

  ローコード開発による開発方法は、上流工程の早い段階で、動くシステムをエ

  ンドユーザーに使ってもらい、要件が表現できているか、業務やデータの流れ

  を確認、ベンダーとの齟齬を無くします。利用者の意思が反映できる、ユーザ

  ー満足度が高いシステムができるようになります。

 

 以上が、ユーザーがローコード開発に傾斜している主な理由です。

 

 さて、ユーザーはローコード開発のメリットはあるが、ベンダーの生き残りはど

 う なるか? IT企業側に不安が出てくるでしょう。ベンダーにもローコード開

 発活用のメリットは多くあります。紙面の都合で今回は書けませんが、次の機会

 に「ITベンダーのためのローコード開発の9つの効果」を書きます。

 

 DXレポート2では

 「DXを対等な立場で支援できるベンダー企業とのパートナーシップ構築(+ベ

 ンダー企業の変革:受託開発と決別し、ユーザー企業のDXを支援・伴走してけん

 引する新たなベンダー企業への転換と加速(ユーザー企業とベンダー企業の共創

 の推進))」と記されています。

 

 ITベンダーは、ローコード開発を活用することで、ユーザー企業の経営戦略の支

 援、経営課題を解決するためのITを提案、導入、運用支援できるように変わって

 いかなくては、先は萎んでいくでしょう。

 変われるベンダー、エンジニアには、ユーザーが共創を求めてくるでしょう。明

 るい未来が待っているでしょう。

 

 

                                 以上

 

 

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