★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第46号)     http://www.ictm-p.jp/                           2017/10/18 ★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 【目 次】 1.巻頭コラム『働き方改革と人生戦略』              株式会社真経営                      早川美由紀               URL:http://www.makoto-mg.co.jp/ 2.特集記事 『データサイエンテイストと共に動的にシステムを開発し         スケーラブルな顧客価値を創造しよう』 GEデジタルシニアプロダクトマネージャー        金子 亮 3.ニュース・お知らせ  ・協会、分科会の活動報告 ・協会関連セミナー、その他ニュース  ・協会会員のセミナー、製品紹介、その他ニュース ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【巻頭コラム】『働き方改革と人生戦略』                  株式会社真経営                        早川美由紀                  URL:http://www.makoto-mg.co.jp/ 「フラリーマン」という言葉をご存知でしょうか?  仕事が終わっても、帰宅途中にフラフラして、時間を潰している男性サラ リーマンを指しています。働き方改革が進む中、残業時間は減ったものの、真 っすぐ家に帰らない人達が増えていることをNHKが取材し、最近話題になりま した。  真っすぐ帰宅しない理由は、  ・家に居場所がない。  ・家事を手伝いたくない。  ・やることがない。 等と、人によって様々ですが、せっかくできた自分の時間を暇つぶしで埋めて しまうのはもったいないことのように思えます。これまで、長時間労働が美徳 とされてきましたが、急激な価値観の変化の中で、多くの人が戸惑っているこ との表れではないでしょうか。  ところで、『イノベーションのジレンマ』でおなじみのクリステンセン教授 の著書に、『イノベーション・オブ・ライフ』があります。この本は、企業の 経営理論になぞらえながら、人生の経営理論を講義したものです。  明確な説得力ある「目的」をもつ企業は、世界に大きな影響を与えます。そ して、「目的」は成り行き任せではなく、明確な意思をもって構想し、選択し、 追求するべきもの。  その「目的」が形となるためには、こんな会社になっていたいという「自画 像」とそれを実現するための「献身」、進捗を測るための「尺度」が必要で、 人生においても同じことが言えるとクリステンセン教授は説いています。  私は、この本を読んだときに、3つの問いを自分に投げかけました。  まず、「自分はどんな人間になりたいか?」  この問いによって、職業人として、また、ひとりの人間としての生き様が見 えてきます。漠然と頭の中で考えるより書いてみることをお勧めします。  2つ目は、「なりたい人間になるため、何に優先的に時間を使うのか?」  人からの誘いや、すぐに結果が見えるタスクについつい時間を優先的に使っ てしまったり、親しい人や家族への甘えから、知らず知らずのうちに大切なも のを後回しにしている自分に気が付きました。  「忙しい」という言葉は、面倒なものに向き合わなくてもいい状況をつくっ てくれます。自分の人生にとってそれが大切なものだったら、将来失ったとき のインパクトは相当なものになります。大切なものを得るには、相応の時間が 必要です。特に、人との関係性はメンテナンスしなければどんどん劣化してい きます。  そして、最後に、「自分の人生を評価するものさしは何か?」  私にとっては、お客様の声が重要なものさしの1つです。その他はちょっと 内緒にさせてください(笑)。  会社は機械ではなく、生きた人間の集合体。つまり、生き物です。従業員ひ とりひとりがどう生きていくのか、会社がどう生きていくのか、両者が無関係 でいいはずはありません。  皆さんにとっての3つの問いの答えは何ですか?                                以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【特集記事】『データサイエンテイストと共に動的にシステムを開発し         スケーラブルな顧客価値を創造しよう』   GEデジタルシニアプロダクトマネージャー 金子 亮 世界中から1年間で1,000社以上の役員幹部が訪れ、AI/IoTについて熱い 議論を交わす、GEデジタルの本拠地 サンラモン。重工メーカーが追いかける シリコンバレーの覇者 Google、Amazon、Facebook。 彼らから学び、想像力を最大限に働かせ、コラボレーションを繰り返す中で、 今後、どのように次世代の産業の姿を描くべきか、漸く形が見えてきた。日本 の大手IT企業も追いかける存在になりつつある。 日本の製造業におけるソフトウェア開発の内製率は、米国に比べて低いとも 言われるが、問題は、比率ではない。 日本のITの技術的な遅れや保守的な商習慣は、複雑なシステムを毎日のように デプロイすることができる最新のプラットフォームや開発運用メソッドを許容 しない。データの活用を従来のBIのような閉じたIT技術で解こうとしてもス ケールしないのである。この問題に、目を向けないまま、内製化を進めたとし ても、うまくいくはずがない。 第三世代プラットフォームをPivotalが提唱し、Fordが採用、ようやく、日立 のLumadaをToyotaが採用という時代になった。 サイロ化された個別システムから、スケーラブルな解析用のデータストアにAP Iを含めて蓄積。設計から製造、検査、出荷、配送、施工、稼働、運用、保守 のライフサイクルの全ての情報をお客様の価値創造に活かしていくことができ る時代になった。 使えるデータとコンピューター資源は幾何級数的に増え、 想像を超える量になる。 日本の中小製造業においては、生産ラインの見える化やデータの利活用が、 進みつつある。 安価なセンサー、ゲートウェイ、ビジュアルツールが普及し て、製造工程におけるIoTは、益々身近になった。 製品のIoT化も、2018年はエッジアナリティクスが重要なテーマになり見本市 にも各社のゲートウェイが出そろうだろう。 しかし、その先にある顧客価値が見えていない場合が多い。 それは、データ 活用に、想像力が追いついていないからではないか? このままでは、日本 の製造業は、時代の流れに取り残されてしまう。 「データサイエンティストを、どのように育てるか?」 最近、この問いかけ が、先頭を走る米国の経営者から聞こえる。 データを蓄積しても価値を生み だすことができなければ、宝の持ち腐れになってしまう。 GEが、シリコンバ レーに拠点を設けた理由は、そこにある。 優れたソフトウェア事業に集まる技術者やデザイナーとともに、データから価 値を創造できるデータサイエンティストや、ファシリテーターが多く集まるか らだ。 外の力を借りて、力を内部に取り込むチャンスを狙う。 一方、日本の製造業のお客様に提案中に問いかけられたことがある。その データサイエンティストは、私たちの工場に来て騒音と油の中で一緒に手を 動かし、課題解決に腐心できますか? この問いに答えるのは容易ではない。 インターネットビジネスは仮説検証をオフィスにいながらできるが、製造業の 産業機械や生産ラインをめぐる難しい問題は、現場の知見に頼らなければ 解くことはできないからだ。 AI/IoTを過信すれば、水と油は融合しない。 今後は、益々、データサイエンティストの裾野が広がり、SEにとっても必要な 知識やツールのひとつというものになるだろう。 所謂、機械学習の大衆化だ。 技術的な融合が進むと、日本のSEが得意としてきた現場主義が活きる時代 になる。 即ち、応用領域で技術を使い倒すのは日本のお家芸だからだ 。SEに 求められるところは、テーマの絞り込み、知見の抽出、データの蓄積、解析と 仮説検証の繰り返し、アプリケーションのプロトタイプ開発と幅広い。 従来のITのような、見積、基本設計、詳細設計、開発、テストという流れでは 新しい技術の活用は、トラブルの種になる。 パートナーシップにより次世代のプラットフォームを活用し、人材を育て、小 さく価値を創造しなければならない。 見える化以上の顧客価値を顧客と共に 描き、生み、試し続けなければ、高度で複雑なアプリケーションは、何も議論 が進まないまま時間が経ってしまう。 GEヘルスケアジャパンの日野工場の取り組みは、日本のものづくりの上に、 デジタル技術を重ね合わせ、日々進化するデータ活用が改善を倍速化する。 ファシリテーターやデザイナーが重要な役割をもち、現場の知見を融合する。 日本の中小企業にとっても、デザイン思考を取り入れたファシリテーターの活 用は、全体最適や顧客起点という点からも重要になるだろう。GEが、官僚主義 を排除し、データに基づき判断する経営の上に、変化を続けるスピード経営を ベンチャー起業や中小企業から学び、デジタル変革を果たしてきたように、ま ずは、外部の多様な力を借りて、内部に取り入れるべき重要な知見が何かを、 よく見極めてはどうだろうか? GEの取り組みのご紹介 → https://gereports.jp/ より多く日本企業の経営者の方との意見交換に発展することを期待しておりま す。 以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【ニュース・お知らせ】 ●経営イノベーション分科会(第2回) 【テーマ】中小企業の経営イノベーション支援上の考慮点(仮題) 【開催日】平成29年10月26日(木) 【場所 】関東ITソフトウエア健康保険組合 大久保健保会館 地下C会議室 【時間 】15時〜17時 参加ご希望の方は、栗原宛にメールでご連絡をお願いします。 kurihara@accs5.co.jp ●クラウドサービス推進機構が発行するIT経営ジャーナル(*)第4号に、  ICT 経営パートナーズ協会(大島事務局長)が下記の記事を寄稿しました。  「人を生かすIT経営の実現に向けて 〜中堅・中小企業の情報活用推進を支   援する人材育成&ビジネス支援センター構想〜」   *一般社団法人クラウドサービス推進機構の機関誌で、年一回発行され、   中小企業のIT経営、クラウド活用の促進に向けた所論から構成されていま   す。本書は電子出版のみにて発行しています。税込497円です。   ぜひ、ご一読ください。 https://contendo.jp/store/itebook/Product/Detail/Code/J0010365BK0033391004/ ●11月29日 第10回ぶぎん「ものづくり経営塾」(武蔵野銀行)   https://area31.smp.ne.jp/area/card/5131/AcBxf3/M?S=miscp0nckj0k  当協会理事の本間が「ITを活用したコスト削減・在庫管理戦略」という  テーマで講演をします。  当日は超高速開発ツール「Sapiens」を使って生産管理システムを刷新した  ニシハラ理工株式会社殿の自社事例の紹介もあります。 ●超高速開発コミュニティ 特別講演「IBMが取り組む次世代超高速開発」 「会員限定」となります。この業界の今後を知るための貴重な発表です、  この機会に超高速開発コミュニティにご入会の上、本セミナーへお申し込み  ください。 【日時】 平成29年10月26日(木)18:30-20:30 (開場18:00) 【会場】 神田エッサム1号館 http://www.essam.co.jp/hall/access/ 【参加費】 無料 (会員限定) 【概要】IBMでは、今年4月には「IBM Watsonを活用した次世代超高速開発」     を発表し、その取り組みをさらに加速しています。IBMの次世代超高     速開発について、その取り組みと今後についてご紹介します。  詳細のご確認、お申し込みは https://www.x-rad.jp/ からお願いします。   (事前申し込みが必要です)  ご入会はこちらからお願いします。https://www.x-rad.jp/registration/ ● 第26回ユーザー導入事例セミナー テーマ「クラウド」 【日時】 平成29年11月21日(木)18:30-20:30 (開場18:00) 【会場】 神田エッサム1号館 【参加費】 会員無料 【概要】  ・「新規サービスを短期で実現!FastAPPだからできた開発事例」  ・「通信教育事業の基幹システムをGeneXusでAWSに再構築!」  ・「AzureのPaaSを利用しサーバーレスに。クラウドのメリット実例」  詳細のご確認、お申し込みは https://www.x-rad.jp/ ●建設分野におけるBIMソリューション『FUZOR』のご案内  当協会専務理事(石田 知義)創業の(株)アクロホールディングスが  経営支援しているレッドスタックジャパン(株)のBIMソリューション  『FUZOR』についてご案内いたします。  ---  『FUZOR』は特許出願中のインスタントプレビュー技術を搭載し、  高品質なリアルタイムレンダリングでのビジュアライズ、設計/デザ  インの検証、およびプロジェクトレビューなどをストレスなく行える  BIM(Building Information Modeling)ソリューションツールです。 【特長】  1. 優れた3Dモデルのハンドリング能力により、顧客や部署間、     メンバー間のコミュニケーションを円滑に進めることが可能。  2. ライブリンクや表示モード、干渉解析などの機能はBIM設計業務     を効率化し、設計品質の向上や期間短縮、円滑な意思疎通を支援。  3. リアルタイムビューやビデオ撮影機能、モバイル機器対応により、     顧客や関係者内でのプレゼンテーションをより効率的に行える。  ※ 製品のデモ動画 http://redstack.jp/video/  ※お問い合わせ先   レッドスタックジャパン株式会社   神奈川県川崎市川崎区駅前本町5-2   http://redstack.jp/ ●「大企業レベルの高付加価値研修を中小企業に」ドリームIT研究所主催研修  近年、社会の変化速度が加速していることは誰もが感じているでしょう。  衝突しない自動車が自動運転・電動車に切替る日も間近でしょう。空からの  撮影に使われているドローンが物や人の輸送に利用される日も遠くないでし  ょう。  ビッグデータ、AI、IOTといった情報系技術も企業活動をどんどん変化させ  ています。大きなパラダイムシフトが起きてます。社会制度も少子高齢化に  向けて変化し続けています。  大きな変化に対応するために必要なのは能力のある人財です。大企業では教  育への投資を増加させていますが、中小企業では難しいのが現実です。  大学院でも実施されている経営・イノベーション・最先端技術利用に関する  実習中心の最新教育を中小企業向けに再構築しました。ドラッカーも言って  います「最後に残るものは強いものではなく、変化に適用できるものだ」と。  最新教育プログラムにより最新スキルを身に着け、変化に対応できる・未来  を作る人財を育成してください。  本研修は助成金を利用して、実質無料で受講可能です。  本研修の説明会の情報は以下でございます。    http://dreaminstitution.com/educations/DreamITResearch.html ======================================== ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ご意見・ご質問等は事務局info@ictm-p.jpまでよろしくお願い致します。 なお、メルマガのバックナンバーは協会HP http://www.ictm-p.jp/ にてご覧いただく事ができます。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆