★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第38号)     http://www.ictm-p.jp/                           2017/2/15 ★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 【目 次】 1.会長コラム『真剣に働き方改革に取り組もう』 2.特集記事 『ソフトウェア開発のパラダイムシフト』 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)        ソフトウェア高信頼化センター(SEC) 所長            松本 隆明 3.ニュース・お知らせ  ・協会、分科会の活動報告 ・協会関連セミナー、その他ニュース ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【会長コラム】『真剣に働き方改革に取り組もう』             一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会                       会長 関 隆明  当コラムで日本人一人当たりの生産性がOECD加盟国34か国中21〜22位 くらいにあることは何度か述べてきました。 そして米国人一人が1時間当たり生み出す国内総生産額が62ドルであるのに 対し、日本人のそれは39ドルとの報告もあります。 更に英国エコノミスト誌の記事で、“日本では仕事の成果よりも、会社で過ご す時間や仕事への献身度がはるかに評価される。 このままでは日本経済の活性化に不可欠な生産性向上はもちろん、産業競争力 を維持する為に必要な高い付加価値を生み出すことはできない”と書かれてい ます。 現在海外投資家からも、“これをやらないと第3の矢は完成しない”という課 題として「働き方改革」があげられています。 危機感を強める経産省は「働き方改革実現会議」などを通じ、「生産性向上」 や「潜在成長率の底上げ」など、「成長につながる働き方改革」の必要性を強 く訴えています。 勿論「長時間労働の是正」や「同一労働同一賃金」なども重要ですが、成長を 高めて行く為には、欧米諸国の半分にとどまる、日本の開業率と廃業率を向上 させ、企業や産業の新陳代謝を早めることや成長分野などへの労働移動の円滑 化などが重視されています。 更に「柔軟な働き方」の推進として、例えば「副業・兼業や企業と雇用契約を 結ばないフリーランスとしての働き方の推進」や「インターネット経由で仕事 を請け負うクラウドソーシング」などによる多様な働き方を強く後押しして来 ています。 そして労働時間の長さではなく、成果に応じて賃金を払う「脱時間給制度」の 導入や「裁量労働制」の拡大など、いろいろな働き方に対応する法制度の整備 に取り組んでいます。 こうした動きの中、働く側の産業界や企業は国の後押しを待つだけではなく、 自らの業種・業態の特性をしっかり踏まえた、あるべき働き方を確立して行く 為の具体的施策を打ち立て、実行に移す時だと思います。そしてそれを推進し て行く上で、国の打ち出す施策の改善すべき点や要望を積極的に出していくべ きだと思います。 そして画一的な「残業時間の規制」や「プレミアムフライデイの取り組み」な どだけではなく、それらが出来る為の「合理的な仕事の仕方」や「要求される 社員の能力や仕事のスキルの評価基準の整備など、地に足のついた活動をしっ かり行って行かねばならないと思います。 残念ながらわが国では、とかくお金や時間による形からのル−ルや制限を決め ることに走りがちで、これらの準備を怠ってきたと反省せざるを得ないという のが実情ではないかと思います。 かく言う当協会では、自ら行うIT経営実現支援の仕方のイノベーションが必須 だと考え、とかく自己流に陥りがちな経営課題解決の為の上流工程も含む全工 程の効率的な実行の為に、優れたメソッド/ツールを積極的に活用する 「経営情報プラットフォーム構築法」の体系化を進めてきました。 今年からこれを徹底的に活用し、それぞれの専門家を交えた、オープンイノ ベーション型の支援体制を確立し、自らの働き方の改革に挑戦して行きたいと 思っています。 さて時代はデジタル革命へと急速に進んできております。 従来の働き方改革の延長線では考えられない大変革が押し寄せて来ると予想さ れます。 IoTによるデーターの収集と伝達の変革、ビッグデータ解析・AIによる高度な データ活用による、経営判断や顧客サービスの質の飛躍的な向上は、人間の働 き方に断絶的な変化をもたらすと予想されます。 とかく「規制が多いから出来ない」とか「国の方針がはっきりしないから進ま ない」などの意見をよく聞くが、企業としては常に、「新しい価値を生み出す ビジネスをどう打ち立てて行くか」、技術の実用化を先取りするような「こう いうことができないか」を自主的に追求して行く気概が求められています。 確かに目の前の改革と断絶的に起こって来るデイジタルビジネス時代の改革 の両方を睨みつつの改革は、企業経営者にとって並々ならぬ難題だと思います。 しかし現在よりも規制の多かった時代に、それを打ち破る気迫で規制を取り払 い、革新的事業を立ち上げた経営者も多く居ます。 今こそ、企業のトップには、このような「進取の精神」と失敗を恐れず、 「先ずはやってみる」という実行力が強く求められています。                                 以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【特集記事】『ソフトウェア開発のパラダイムシフト』         独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)        ソフトウェア高信頼化センター(SEC) 所長            松本 隆明  今やIoTというキーワードを聞かない日は無いほど世の中はIoT一色になりつ つあります。 ただIoTという言葉でひとくくりに言われますが、そもそもIoTは様々なモノが インターネットにつながるという仕組みを表していて、ポイントはセンサやア クチュエーターを介してリアルの世界とサイバーの世界が直接的につながると いう、いわゆるサイバー・フィジカル・システムズ(CPS)が実現されるとい うことだと思います。 そしてCPSの世界ではリアルとサイバーの世界の間で流通されるデータが重要 な意味を持ち、データによってサービスが実現されるというデータ駆動型社会 が構成されていきます。 リアルの世界のデータは、バーチャルの世界で最近技術進歩が目覚ましいAIや ビッグデータ技術により分析・加工され、リアルの世界にフィードバックされ ることで、高度なIT社会が実現されることとなります。 さらにデータが中心のシステムになると、これまでのように特定の業務や業 種・業界に閉じていた処理が、業務や業界を超えてデータを活用できるように なり、いわゆるオープンイノベーションが様々な分野で行われるようになりま す。 米国のGEは、これまで航空機のエンジンから得られる様々なデータをエンジン 製造のためだけに活用していましたが、今ではそのデータを航空会社に提供し て、どのような操縦をすればエンジンの燃費が最も向上するかに役立てて います。 また、IoTの仕組み自体もより身近なものとなりつつあり、シェアリングエコ ノミーという新たなサービス領域が注目を集め始めています。先月米国に出張 した際には、もうウーバーが当たり前のように普及していることに驚きました。 空港にはウーバー専用の乗り場があり、むしろタクシー乗り場より待っている 人の数が多いという状況で、一部では自動運転のウーバーも運用されていると 聞きました。 こうした時代において、システムを構成するソフトウェアの開発はますます難 しくなってきます。オープンイノベーションがますます進むことで、システム 設計時には想定できなかった運用が行われるようになり、システムはそうした 連携に柔軟に対応できるようにしておかなければなりません。今までのように 設計の上流工程において、きっちりと仕様を固めることがますます難しくなっ てきました。 IoTの時代を迎えてソフトウェア開発の大きなパラダイムシフトが起きつつあ るのではないかと思います。設計はなるべく柔軟にかつスピーディに行う必要 があり、ソフトウェアの構成も、なるべくモジュラリティを高くして、部品化 しておくことで設計後の変更が柔軟に行えるよう配慮していく必要があります。 システムのアーキテクテャもクラウドやフォッグの形態が増えてくるので、な るべくソフトウェアも組み合わせで作れるようにしていかなければなりません。 今やハードウェアも3Dプリンターで柔軟に部品を作り、組み合わせることで製 品を作り上げるという時代になってきました。米国では、3Dプリンターを使っ て、1週間で動く車を作り上げたという事例もあるそうです。ソフトウェアの 開発も、これまでのような手工業的な作り方をしていてはこれからの時代の競 争に取り残されていくでしょう。 IoT時代は第4次産業革命の時代だとも言われており、経済産業省の新産業構造 ビジョンの中でも第4次産業革命に向けた取り組みの重要性が示されています。 第4次産業革命は何も製造業だけの変革にとどまるものではないと思います。 ソフトウェア産業においても変革が求められている時代になってきたのだと強 く思います。                                  以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【ニュース・お知らせ】 ●「ICT活用実践企業紹介」   当協会と提携関係にある「東商ICTスクエア」の「ICT活用実践企業   紹介」に協会理事の本間が事例紹介を書きました。   http://www.tokyo-cci-ict.com/jissen/jirei27/  事例企業の米山製作所殿は従業員9人の製造業者ですが、情報システムはこ  うあるべきという観点が網羅された非常に素晴らしいシステムを構築されま  した。「自社の差別化に貢献するシステム」「内製でのシステム開発」「開  発ツールの活用」といった理想とするシステム開発が網羅されています。最  近はパッケージをいれればといった安易なシステム導入に走る企業が多いで  すが、当社の事例を読んでいただければ、本 来企業が必要とする情報シス  テムとはどう構築すべきがよくわかるのではな いかと思います。 ●「28年度第5回の経営イノベーション分科会」 【テーマ】:「中小企業の労働生産性向上について」 最近の課題となっている表記を検討します。 我が国の労働生産性は、OECD加盟国の中で、ギリシャに次いで22位になって います。また、国内では、大企業と中小企業ではその格差は約2倍にまで拡 大しています。一方、現場では長時間が恒常化し、今や長時間労働は社会問 題になっています。労働生産性の向上は、単なる効率論だけでは解決しない 課題があります。 【日時】 : 平成29年2月24日(金) 午後3時〜午後5時 【会場】 : 関東ITソフトウエア健康保険組合       大久保保健保会館地下1階C会議室 【参加費】: 300円 【ご参加の連絡】: 栗原宛てにメール(kurihara@accs5.co.jp)で申込をお願いします。 終了後、 地下1階の桜華楼で希望者による懇親会(会費制)を予定してい ます。 ●「第19回セミナー ユーザー事例発表&最新技術動向」 【日時】 平成29年2月24日(金)13:30-15:40(受付13時) 【会場】 神田エッサム1号館301(神田駅徒歩1分) http://www.essam.co.jp/hall/access/ ■ 第一部 ユーザー事例発表   「マジックロジックによる申請業務の改革」    株式会社エス・ティ・エス 様 ■ 第二部 最新技術動向 (1) 業務システム全自動化(ロボティック・プロセス・オートメーショ ン)   BizRoboとExcel・「StiLL」で実現するWebアプリ・業務システム全自 動処理のご紹介    株式会社アイエルアイ総合研究所 様 (2) 内製化が業務システムを救う!!ユニケージで本当に必要な業務システ ムを素早く開発!!    有限会社ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所 様 【参加費】 ICT経営パートナーズ協会 無料/非会員 2,000円 詳細のご確認、お申し込みはこちらからどうぞ https://www.x-rad.jp/ ●「一般社団法人エコマートと共催セミナーのお知らせ」 【日時】  :平成29年3月7日(火)13:30-16:30(13:00 受付開始) 【タイトル】:〜ペーパーレスによるECOを〜 電子化による生産性向上とコ        スト削減! 【内容】  :   第1部) 思考改革で実現できる生産性の向上 講演(50分)        講師:ICT経営パートナーズ協会 理事 栗原元教 氏   第2部) 全国12万社が利用する電子請求書の仕組みで経理業務を効率化        講演(50分)        講師:株式会社インフォマート経営企画本部長 中島 健 氏 詳細とお申込み方法は、こちら↓をご覧ください。       https://www.ictm-pa.jp/seminar/ ●ICT経営パートナーズ協会主催セミナーご案内                ITコーディネータ協会後援  『独立系コンサルタント向け ビッグデータ活用演習セミナー』         (優良顧客から顧問契約を獲得するパターンを修得)  【料 金】: 無料  【対 象】: 中小企業診断士、ITC、及び         士業の方々等独立系コンサルタントの方々。  【日 程】:2017 年 3月 8 日 水曜日 14:00〜16:00  【会 場】:中央区新場橋区民館 5号洋室  【定 員】:35名   詳細と申し込みはこちらからお願いします。      http://www.dream-biz.jp/cloud/seminar2016Jun.html 【セミナー概要】  起業後の営業成果の悩みを解消、ビッグデータ解析を利用して、顧客に価値  ある情報を提供しながら、契約を獲得する手法を解説。 経営陣とのアポ取  り、ファースト契約、顧問契約へと導く手順をパターン化しました。実証成  果を含めて解説します。  実験として、この手法を用いて解析スキルが全くない人間が1カ月に3件の  顧客を訪問し、2件の年間契 約(200万円/件)を受注しました。その後に  顧問契約、プロジェクト案件に導く手法を合せて解説します。 『ビッグデータアナリスト養成講座』  【料 金】: 70,000円(税抜)  【対 象】: 中小企業診断士、ITC、及び        士業の方々等独立系コンサルタントの方々。        パソコンでパワーポイント資料作成等基本的操作ができる方。  【日 程】:2017年 3月 30 日 木曜日 10:00〜17:00  【会 場】:中央区日本橋公会堂 3号洋室  【定 員】:10名   詳細と申し込みはこちらからお願いします。      http://www.dream-biz.jp/cloud/seminar_houkokusho.html 【セミナー概要】  ネット上のビッグデータを活用して企業に価値ある情報を提供できる  ビッグデータアナリストを1日で養成する講座です。  ”市場動向”、”競合分析”、”風評調査”等の経営者が求める情報を  自在にレポート化して提案型の顧客企業の開拓ができ更に顧問契約が  獲得できる方法をお伝えします。  ご興味のある方は、まず、上記の無料セミナーから受講をされることを  お勧めします。 ======================================= ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ご意見・ご質問等は事務局info@ictm-p.jpまでよろしくお願い致します。 なお、メルマガのバックナンバーは協会HP http://www.ictm-p.jp/ にてご覧いただく事ができます。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 発行元  発行:一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会  編集:赤松 元  MAIL:info@ictm-p.jp(事務局)  URL :http://www.ictm-p.jp/ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ Copyright 2014-2016 ICTM Partners Association All Rights Reserved. ※本メールマガジンの記事について、無断転載はご遠慮ください。 ※メール転送は自由ですが、記事内容を一切、加筆・編集または抜粋せずに ご利用願います。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆