★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第27号)      http://www.ictm-p.jp/          2016/3/16 ★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 【目 次】 1.会長コラム『 ユーザ企業における超高速開発活用の盛り上がり 』 2.特集記事 『 CA条項 』 (株)ミーコッシュ経営研究所 所長 イー・マネージ・コンサルティング協同組合 代表理事   小林 勇治 3.ニュース・お知らせ  ・協会、分科会の活動報告 ・協会関連セミナー、その他ニュース ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【会長コラム】『 ユーザ企業における超高速開発活用の盛り上がり 』 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会                       会長 関 隆明 先週、超高速開発ツールの大手ベンダーC社のユーザセミナーで講演する機会 を得ました。会場にはユーザ企業7割、ITベンダー3割の第一線でご活躍の 方々が参加した盛大なセミナーでした。 筆者の講演は「今こそ攻めのIT経営への挑戦を!」と題し、これを実践して行 く上で障害となっている「ウオータフォール型スクラッチ開発からの脱却を可 能にする超高速開発の有効性と、この積極的な活用こそがユーザ企業のシステ ム開発に於けるイニシアテイブ発揮を促進することになると強調させてもらい ました。 今回のセミナーでは筆者の講演後、ユーザ企業2社からの導入事例の紹介があ りました。内容の濃いしっかりした事例紹介でしたが、ここではその主要点の み記述します。 [S社の例]  老朽化した従来システムの、スクラッチ開発による「保守、品質維持に要す る時間が多すぎ、新機能を取り込む余裕の無い状況から脱却する為、C社の自 動生成ツールを導入することにした。  開発の仕方は実際に動くサンプルを作り、ユーザレビューを受けながら 何度も設計/開発/修正を繰り返し、徐々にシステムを完成させて行く、所謂 プロトタイピング型の方法である。要員は自社及び支援側のC社の支援要員各 3〜4人ずつで、従来に比し短期間での開発が可能になった。 S社はこのツールの強みとして、下記の諸点を挙げている。  (1)言語知識不要で、記述方法が規則化されて居る為、属人的にならない。  (2)粗い粒度のシステムから開発に着手し、徐々に充実させて行ける。 A,Bの2案が考えられる時、A,Bとも簡単に開発出来、具体的に比較評価が   出来る。  (3)開発者、運用者、利用者が一体となって開発出来る為、“DevOps”の    実践が可能。 [O社の例]  ビジネス環境変化に即応して行けない、硬直化したホストコンピュータ依 存型システムから、操作性を重視した「サービス提供型システム」へ変えて行 く為の「ワークフロー基盤再構築」を行っている。 C社ツールの豊富なフロー制御と外部システムとの連携を重視したWebサ−ビ スAPIが極めて有効であり、既存ワークフローシステム刷新が短期間で進めら れている。 プロジェクトごとにシステム構築する従来のやり方は部分最適に陥りがちで、 ダブリ機能も発生し無駄が多かった。それに比し、今回の方法では業務設計要 員がサービスの粒度・運用方法を決定し、IT設計要員がよりビジネスに近い立 場でシステム設計・構築を行う方法で、全体最適が図られ、ビジネス変化ス ピードにシステム改修がついて行けるようになった。その結果旧来の硬直化シ ステムの抱える課題から解放された上、次のような導入効果があったとO社は 指摘している。  (1)フローの簡素化とそれに伴う開発生産性の大幅な向上  (2)障害時のリカバリーの簡易化と影響範囲の極小化  (3)ワークフロー基盤のソフトウエア保守費用の大幅な低減 以上実際の説明では新しく開発されたシステムの内容や特徴が述べられていた のですが、ここでは骨子のみの説明で分かり難かったと思いますが、この2社 の例とも、C社ツールの優秀さもあり、硬直化した旧来システムが余りにも保 守・品質維持だけに多くの工数が取られ、前向き開発に十分対応も出来なかっ た状態から脱却出来た素晴らしい事例だったと思います。 最近超高速開発コミュニテイのセミナーで紹介される多くの事例でも、共通的 に超高速開発の効果として挙げられているのは (1)言語知識不要又は低いレベルでも使いこなせることから、事務社員がシス テム構築に参加可能。 (2)リポジトリを用いた業務、データをベースとした機能強化や変更修正の迅 速化と柔軟化。 (3)人的ミスの大幅削減と属人化の排除。 などで、IT要員以外の要員もシステム構築に参加し易くなったとの意識を持つ ユーザ企業が増えて来ています。 IT要員の払底して来ている我が国においては、攻めのIT経営実現の為にはIT要 員のみならず、業務担当員や管理スタッフなど全員参加型のシステム構築体制 の確立は必須だと思います。 今回の2事例を聞き、筆者が常日頃主張して来たことを裏付けてくれたように 感じました。今後もこの主張をし続けながら、支援活動をして行く価値を再認 識することが出来ました。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【特集記事】 『 CA条項 』 (株)ミーコッシュ経営研究所 所長 イー・マネージ・コンサルティング協同組合 代表理事   小林 勇治 最近「HARD THINGS」(ベン・ホーガン著 日経BP社)という本を読んだら 「CA条項」なるものがソフトハウス業界にはあるというのである。  今まで47年間もコンピュータ業界に関わってきたがついぞ知らなかった。先 日ITC研修講師をした関で質問したら、40名中誰も知らなかった。それである 意味ほっとしたのであるが、フォルクスワーゲンの排ガス規制不正プログラム 問題も記憶に新しいが、またコンピュータ業界の悪癖が現れたのかと感じてい る。 「CA条項」は、コンピュータアソシエイツ【CA】が発明した悪名高いビジネス 慣行のことである。CAは顧客と販売したソフトウェァのメンテナンス契約を結 ぶ。このときCAは「X」という名称のソフトウェアに関して将来、無期限の無 料アップグレードを約束する。ところがCAはアップグレードの際にソフトウェ ァの名称を「X」から「Y」に変えてしまい、本来なら無料であるはずのアップ グレードを有料で顧客に売りつけるという仕組みを行っている。     資料引用:「Hard things」ベン・ホロイッツ著 日経BPP334P  これらのことから考えると、我々ITCに於いても企業倫理を持った行動が求 められる。自分さえ儲かれば良いと言うことでビジネスを進める事では、ゴー イングコンサーンの考えからすると外れていないだろうか。自社が儲かれば、 世間に迷惑を掛けることは平気でいれる神経の持ち主が少なからずいると言う ことであろう。ITCの誇りとして断じて行ってはならないことではなかろうか。  ソフトハウスやベンダーの皆さんに求めたいのは、ユーザーの立場になって どれほどビジネスを進めているか。「売り手よし・買い手よし・世間よし」の 近江商人の心意気は、今日に於いても立派に通じるものであるだけでなく、今 日我々がともすると忘れがちな大切なものを再認識させてくれているような気 がする。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【ニュース・お知らせ】 ●超高速開発分科会と連携しています「超高速開発コミュニティ」のイベント  情報です。 ★第8回ナイトセミナー(本日) 【日時】平成28年3月16日(水)18:30〜21:00 (受付開始 18:00) *セミナー開始は18:30ですが、18:10頃より軽飲食タイムを始めま すので ご都合よろしければその頃までにお出でください。 【テーマ】「超高速開発ツール 定義型と生成型の違いを知らナイト (Night)!」です。 【会場】 株式会社ソルクシーズ ミーティングルーム JR田町駅 徒歩1分    (http://www.solxyz.co.jp/company/accessmap.html) 【内容】 コアネクスト様、SCSK様によるご発表 【参加費】参加費 1,000円 (軽飲食をご用意します) 【定員】定員 40名  お申込は 以下からお願いします。   https://www.x-rad.jp/ −…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…− ●共催・後援セミナーのお知らせ ★「クラウドコーディネータ実践研修(21時間)       3日間でネット社会のIT利活用のリーダーに変身」  ITコーディネータ協会認定研修  ICT経営パートナーズ協会5周年記念価格:18万円を半額の9万円にて受付中。  成長分野等人材育成支援事業奨励金を適用すると中小企業の方は、更に  61800円が補助されますので、実質28,200円にて受講可能  http://www.dream-biz.jp/cloud/seminar_3days_cloud.html ★ビジネスアナリシス方法論「GUTSY-4 紹介」セミナー(3/25) ビジネスアナリシスのための国内唯一の一貫した方法論を紹介します。特長は、 適用分野に関する業務参照モデルを持つ(約900個のプロセス)、およびビジネ スアナリシスのノウハウを形式知化したプラクティスによるWBSや技法・ツー ル(約1,000個以上)を含む方法論です。 http://process-design-eng.com/contents/speech/gutsy-4-1020.html ================================================================= ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 ご意見・ご質問等は事務局info@ictm-p.jpまでよろしくお願い致します。 なお、メルマガのバックナンバーは協会HP http://www.ictm-p.jp/ にてご覧いただく事ができます。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 発行元  発行:一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会  編集:大村 邦夫  MAIL:info@ictm-p.jp(事務局)  URL :http://www.ictm-p.jp/ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ Copyright 2014-2017 ICTM Partners Association All Rights Reserved. ※本メールマガジンの記事について、無断転載はご遠慮ください。 ※メール転送は自由ですが、記事内容を一切、加筆・編集または抜粋せずに ご利用願います。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆