★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第22号)      http://www.ictm-p.jp/          2015/10/21 ★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 【目 次】 1.会長コラム『 制約を乗り越え、「攻めのIT経営」実現を! 』 2.特集記事 『 IT企業再生の針路 』       IT産業ジャーナリスト 兼 一般社団法人ITビジネス研究会代表理事 田中 克己 3.ニュース・お知らせ  ・協会、分科会の活動報告 ・関連セミナー、その他ニュース ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【会長コラム】『 制約を乗り越え、「攻めのIT経営」実現を! 』 ICT経営パートナーズ協会                       会長 関 隆明  現在国を挙げて、「攻めのIT経営」の実践が叫ばれている。当協会もこの課 題に真正面から取り組み、掛け声だけでなく、今迄実行出来ていない企業が如 何にしたら実際に行動を起こせるようになるかを追求して来ている。 ご存知の通り、日本企業の国際競争力や労働生産性は長年に亘り向上していな いことが、各種調査で報告されている。その大きな原因は「各種規制の多さ」 と「IT利活用の遅れ」だと指摘されている。前者は国にその解決を委ねるとし ても、後者は我々が解決しなければならない問題である。 確かに日本には世界に冠たる素晴らしいシステム事例は多くあるのだが、全体 的に見ると企業の競争力を高め、新しい価値を生むことに役立っているシステ ムは極めて少ないのが実情である。我々の実体験でも、「標語」と「べき論」 ばかりが横行し、実際の現場では試みもしない前から、「如何に難しいか、リ スキーか、やる人が居ない、資金が無い」を繰り返す議論が多すぎるように思 う。 この様なこう着状態から脱却する為には、何よりも先ず、経営トップがITのこ とは全て部下任せではなく、自らITの有用性を理解し、これを積極的に活用し、 何としても自ら目指す経営目標を実現するのだと言う強い意志を示すことが必 須である。そしてシステム開発に当たってはベンダーへの丸投げや、IT部門に のみ委ねるのではなく、エンドユーザーにも当事者意識を持たせ、システムが 備えるべき機能を明確にし、自社で開発するか、イニシャテイブを取って、IT ベンダーの力を使い分けて行くことが望まれる。 然しこれらを実行しようとしても、IT技術に欠ける人達でも使える方法やツー ルが従来余りにも少なかった。そこで当協会ではその目的に叶うものを選定し、 互いに連携させて、IT知識を持たない人でも一貫してこれらの作業を効率的に 行える仕組みを追求して来た。 以下現時点で我々が力を入れている仕組みの概要を述べてみたい。 先ずイノベーション創出の為の知恵出しの為に、「デザイン経営」の考え方を 用いた、各種人材による知恵の出し合いである。ロジカルシンキングではなく、 右脳を使ったひらめきや思い付きも活かすアプローチで、新しいビジネスモデ ルを発案して行く有効な方法だと思っている。 そして生み出されたビジネスモデルを円滑に遂行して行く為のビジネスアナリ シス・ツールとして、当協会の渡辺和宣理事の開発したGUTSY-4を用いて業務 定義を行い、これによって作られた成果物を以降のシステム構築に繋げられる よう、リポジトリとしてまとめる為にJBCC社のXupperIIを活用する。 そして人による意思決定の為の非定型プロセスも含め、人とITシステムとが織 りなして行くフロー実行制御に、パワードプロセスコンサルテイング社のMeta sonicを利用する。これ以降のシステム構築は前述のリポジトリをベースに、 それぞれのシステム特性に合わせ、各種超高速開発ツールを使い分け、自動プ ログラミングを実施する。 このコラムでも過去何度か触れたように、プログラム開発のスピードアップは 勿論、全ての業務ルールや必要データがリポジトリの中に蓄えられている為、 経営環境の変化や業務ルールの変更に伴うプログラム修正や機能追加をスピー デイ且つ柔軟に行うことが出来る。従来のウオーターフォール型開発の如く、 最初に完璧に機能スペックを固め、開発に取り組んで行く方法に比べ、最小限 の機能からスタートし、使いながら徐々に成長させて行く、極めて柔軟なシス テム開発が出来る。 その結果自動プログラミングによる効率アップ以上に、リポジトリ活用による システム変更や機能アップによる効率アップの効果が素晴らしいと評価される ようになって来た。 超高速開発ツールを自らのビジネスモデルの破壊者と見ていたSIerが、最近自 らの有効なツールとみなすようになって来たのは大変好ましいことである。 更にクラウド環境下での超高速開発ツールによるソフト開発及び開発されたア プリケーションソフトの運用が可能になるにつれ、ユーザー自身が自ら使用可 能なツールと思うようになって来たのは、更に喜ばしいことである。 紙面の都合上極めて雑駁な説明しか出来なかったが、「攻めのIT経営」実現の 為、たとえITの知識に疎くても、経営や業務知識の豊富な人達がITを文字通り ツールとして使いこなし、経営改革の施策検討から、システム開発そして運用、 保守に至るまで、イニシャテイブが取れるような仕組み作りに、今後とも真剣 に取り組んで行きたいと思っている。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【特集記事】 『 IT企業再生の針路 』       IT産業ジャーナリスト 兼 一般社団法人ITビジネス研究会代表理事 田中 克己  「IT企業の存在感が薄れていく!」。クラウドやAI(人工知能)などによっ て、開発から保守・運用の自動化、自律化が急速に進み、IT部門の役割が奪わ れるからだ。彼らを頂点にする多重下請けを続けてきた日本のIT業界が構造変 革に迫られることになる。 最大の問題は、「無駄なシステム」「効果のないシステム」と分かりながら、 開発を請け負ってきたこと。しかも、可能なら開発期間を長期化させたり、関 与する人員を多くさせたりする。こんなことがいつまでも続けられるはずはな い。事実、数年前から請負の受託ソフト開発を展開するIT企業の成長は完全に 止まった。ピークの2007年度業績に回復したIT企業は極めて少ない。 IT企業の経営者は「顧客に言われた通りのシステムを作り上げてきた」と反論 するだろう。だが、IT投資効果を軽視する顧客視点の欠如を分かっているのだ ろうか。そんなIT企業は目先に利益を優先し、人材育成を怠る。新しいビジネ スの開拓に向けた研究開発に費用も人材も振り向けない。なので、ユーザー企 業の求めるサービスが提供できなくなるのは当然のこと。業績は悪化する。IT 活用の進化に気がつかず、ビジネスにITを融合するデジタル化への対応も後手 に回る。 そうした中で、ユーザー企業自らデジタル化に必要な人材の確保に乗り出す。 サービスや商品の差異化を図れるからでもある。IoT(モノのインターネッ ト)の「インダストリアル・インターネット」を編み出した米ゼネラル・エレ クトリック(GE)はその代表格だろう。同社CEOのジェフリー・イメルト氏は 「ソフトとアナリティクスの企業になる」とし、ソフト開発部門の責任者に大 手IT企業の出身者を招聘するとともに、データサイエンティストなどのソフト 技術者を大量採用する。産業機器の価値を高めたり、新しい価値を創り出した り、など効果を上げている。 こうした動きが日本でも表面化してきた。「ユニクロ」を展開するファースト リテイリングは、データ解析やUX(顧客体験)などのソフト技術者の採用を始 めた。注目したいのは、ERPなど基幹系システムを構築する技術者ではないこ と。データベースなどに精通するITスペシャリストでもない。複雑なシステム をシンプルにする技術やデザイン力などを持つソフト技術者ということ。 シンプル化は、サービスの利用コストを下げて、利用者を爆破的に増やす。Io Tのような社会の様々な課題の解決にも役立つ。そんな新しい体験を創り出す 技術や知見を持つソフト技術者は引く手あまた。IT企業はそんな人材を育成し、 ユーザー企業に輩出する。ビジネスにITを融合させるデジタル化を一緒に取り 組むことで、両者の関係は深まる。結果、「守りから攻めのIT投資」に転換し た日本企業が強くなる。筆者の短絡的な見方である。 −…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…− ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【ニュース・お知らせ】 ●イノベーション経営分科会の開催について <テーマ> 「マレーシア13年。現地目線で見たグローバル企業文化の事例紹介」 (仮)「最近の中小企業を取り巻くイノベーション活動の動向」 <開催日時> 平成27年11月12日(木) 午後3時〜午後5時 <会場> 関東ITソフトウエア健康保険組合 大久保健保会館1階E会議室 (大久保駅北口徒歩1分) <懇親会> 地下の桜華楼で午後5時から2時間程度 <参加費用> 検討会のみの場合は300円 検討会と懇親会ご参加いただける場合は約2500円 ●法人会員 加入のお知らせ  10月1日付けで、法人会員として新たに、株式会社 HOIPOI社(代表取締役: 古関 雄介氏: http://www.hoipoi.co.jp/)が、加入されました。 HOIPOI社は、超高速開発コミュニティの正会員であり、ブラウザの設定のみで 超高速に業務システムを構築することが可能なソフトウェア開発ツールTALON を開発し販売しています。 TALONは、中小・中堅企業の基幹業務を短期間でシステム化できる国産の超高 速開発ツ−ルで、生産管理パッケージであるASPROVAとも連携可能です。詳細 はこちら (http://www.ictm-pa.jp/organization/会員プロファイル/hoipoi/)をご覧 ください。 −…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…− ●超高速開発分科会から設立した「超高速開発コミュニティ」からのお知らせ ★ユーザー事例セミナー 10/22(木)13時30分〜17時 詳細、お申込はこちらから https://www.x-rad.jp/ ★Agileツール適合化分科会分科会 10/27(火)18時30分〜20時30分  詳細、お申込はこちらから→  https://www.x-rad.jp/ ★モデリング分科会 10/28(水)18時30分〜 終了後懇親会予定  会場 株式会社コアネクスト         (株式会社ソルクシーズ ミーティングルーム)  詳細、お申込はこちらから→ https://www.x-rad.jp/ −…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…− ●共催セミナーのお知らせ 11/16(月)、下記セミナーを開催します。終了後、サイボウズ社の新社屋もご 覧いただけますので、奮ってお申込みください。(無料) 1)日時:2015年11月16日(月)13:30-16:30 2)会場:サイボウズ株式会社本社会議室 3)内容:  第一部:[講演]で、kintoneは何を目指しているの?      野水克也  サイボウズ株式会社 社長室 フェロー  第二部:[講演]で、超高速開発ツールの可能性は?      大島正善 MBC(Method Based Consulting) 代表コンサルタント  第三部:[パネルディスカッション]で、どうなの?      野水克也 ? 大島正善 ? ミスターX      モデレータ:森戸裕一 ========================================================== ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 ご意見・ご質問等は事務局info@ictm-p.jpまでよろしくお願い致します。 なお、メルマガのバックナンバーは協会HP http://www.ictm-p.jp/ にてご覧いただく事ができます。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 発行元  発行:一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会  編集:大村 邦夫  MAIL:info@ictm-p.jp(事務局)  URL :http://www.ictm-p.jp/ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ Copyright 2014-2015 ICTM Partners Association All Rights Reserved. ※本メールマガジンの記事について、無断転載はご遠慮ください。 ※メール転送は自由ですが、記事内容を一切、加筆・編集または抜粋せずに ご利用願います。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆