★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第30号)      http://www.ictm-p.jp/          2016/06/15 ★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 【目 次】 1.会長コラム『日本再興戦略2016の公開に当たって』 2.特集記事 『超高速開発を採用するユーザと、採用しないSIベンダー』                 株式会社ジャスミンソフト 代表取締役                 超高速開発コミュニティ幹事                               贄 良則 3.ニュース・お知らせ  ・協会、分科会の活動報告 ・協会関連セミナー、その他ニュース 4.理事・会員からのお知らせ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【会長コラム】『日本再興戦略2016の公開に当たって』             一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会                       会長 関 隆明 皆さまご存知の通り、今月2日「日本再興戦略2016」が閣議決定されまし た。その概要の中で第一に挙げられているのが、名目GDP600兆円に向けた 「官民戦略プロジェクト10」です。その中から我々に関係が深いと思われる プロジェクトを挙げてみますと、  (1)第4次産業革命の実現〜IoT・ビッグデータ・AI・ロボット活用〜    ○第4次産業革命を推進する司令塔として「第4次産業革命官民会議」 を設置。    ○データ利活用プロジェクトの推進、中堅中小企業への導入支援        ・個別化健康サービス、介護ロボット活用 ・サプライチェーン全体の在庫ゼロ、即時オーダーメード生産        ・スマート工場 ・自動走行 ・FinTech ・ドローン  等  (2)世界最先端の健康立国へ    ○ロボットやセンサーを活用した介護負担の軽減    ○ビッグデータ活用による診療支援・革新的創薬    ○IoT等の活用による個別化健康サービス        等 (3)サービス産業の生産性向上        ・宿泊 ・運送 ・外食 ・卸・小売  等 (4)中堅・中小企業・小規模事業者の革新 ・IT利活用促進    等  (5)攻めの農林水産業の展開と輸出促進    ○農産品の流通構造改革    ○スマート農業      等 (6)観光立国    ○地域観光経営の推進    ○広域観光周遊ルートの世界水準への改善   等 注目すべきは当初の成長戦略の中では、単に言葉だけが乗っていたような 第4次産業革命が第一に挙げられ、総合的な司令塔及びその下にいくつかの戦 略や推進会議が設置され、その実現を強く推そうとしていることが感じられま す。 ここには挙げてありませんが、改革のモメンタムとして、2020年を目 指し、改革2020プロジェクトの推進も挙げられています。 今後このような戦略実現の為に、各企業には「新しい価値の創造」が強く求め られることになるでしょう。 それを支援する側のSIerや我々にも、自らのイノベーションを創出し、顧客の ビジネスそのものを変革するデジタルトランスフォーメーションの為に、IoT、 ビッグデータ、AIなどの新デジタル技術を駆使した支援を強く求めて来ると思 われます。 これらの要求に応えて行く為には、今まで以上に、より多種類の専門家が、必 要に応じてダイナミックにチームを組んで対応することが必要になるでしょう。 本来当協会は一個人や一企業では対応出来ない支援も出来る多能集団を目指し て設立されたものであり、常に新しい知識や技術の活用を、それぞれの分科会 を編成し、追及して来ています。 新しい日本再興戦略が打ち出された現在、今までのメソッド/ツールに加え、 IoT、ビッグデータ、AIなどのより広く、高度な、新しい技術の活用を追及す る必要性が高まって来ています。今後ますます有能な個人、企業のパートナー を増やし、ユーザ企業との「新しい価値の共創」に備えて行かなければならな いと思っています。 そこで当協会では、今年度よりこれら新技術の活用を追及する新しい分科会を 発足しました。その中のIoT活用分科会を例に述べてみますと、まずそのメン バーは、既にIoTを活用したシステム開発の経験を持つベンダー、ERPやMES 開発の経験を持つベンダー、現在先進IoTシステムの実証実験に取り組んでい るベンダー、FAのアプリケーション・ソフトを開発する為の自動プログラミン グツールを持つベンダー等のコンサルタントやSEなどからなっています。 今の段階で検討しているメインのテーマは  (1)IoT活用システム事例の収集と類似システムへの応用の可能性  (2)全てがリアルタイムベースとなるIoT活用システムが実現した時のマ     ネジメントシステムの備えるべき機能や質の変化  (3)FAアプリケーション・ソフト開発用の自動プログラミング・ツールと     マネジメントシステム開発用の超高速開発ツールとの連携法 現在のところメンバーの特性から、システムやソフト開発面の検討が中心にな っていますが、今後工作機械やロボットのメーカーで、他社の機械やロボット との連携や上位のマネジメントシステムとの関係を追及する意思の強いところ の参加も頂き、具体的なツールを用い、IoT時代の製造システムの効率的な開 発法を追及して行きたいと思っています。                                  以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【特集記事】 『超高速開発を採用するユーザと、採用しないSIベンダー 』                 株式会社ジャスミンソフト 代表取締役                 超高速開発コミュニティ幹事                               贄 良則  この数年で、エンタープライズアプリケーション開発分野で「超高速開発」 というキーワードの認知度は急激に高まりました。  今、まさに採用事例が 増えているところですが、取り組みに積極的なのはユーザであり、SIベンダー はまだまだ及び腰のように感じています。  その理由は二つあると考えています。  一つは開発コストの問題、もう一 つはユーザの要望を超高速開発ツールがすべて担保することを保証していない ことです。  ここでは後者に注目してみます。  ユーザの多くは、実際に使ってみることで超高速開発ツールの見方が変わっ てきます。  ツールが得意とする方向にあわせて開発を行うことで保守性が 著しく向上することに気づき、ツールに合わせることに抵抗がなくなるのです。 もちろん、人によって壁は異なりますが、その壁を超えれば、これまでとは違 う開発体験が得られるということがわかってきました。  一方でSIベンダーにとってはユーザの要求は “絶対” であり、ツールに合 わせるということができません。  それはSIベンダーに問題があるのではな く、ユーザが(ツールに合わせることを)認めないケースがこれまでも多々、 あったからです。  極論すれば、一括請負契約では開発ツールを言い訳にす ることができません。  ツールがカバーしていない領域はカスタマイズして でも対応することをSIベンダーは求められます。  結果として “ツールを つかっても効果がない” という体験となり、SIベンダーはツールに対して懐 疑的・消極的にならざるをえません。  私はここが超高速開発ツール普及の分岐点であると感じています。これまで SIベンダーのビジネスモデルは主に「一括請負」か「人材派遣」のどちらかで した。  前者は失敗時のリスクが大きく、後者は景気変動に左右されやすい という問題がありました。  ここにチャンスがあります。超高速開発ツール の利用を前提とした新しいビジネスモデルの可能性が拓けています。  具体的にはユーザ主体開発の推進を支援するという、コンサルティング型の ビジネスモデルです。  例えば少人数チームによるアジャイル型開発の提案。 これは一括請負ではなく、準委任契約になります。  業務コンサルティング やデータモデリング支援、カスタマイズコード開発やテスト、データ移行、そ して運用(クラウド環境での運用を含む)といった、部分的にSIベンダーのパ ワーが必要なところも多いです。  総じて単価が高く、かつ、一括請負に比 べれば受注金額は少なくなりますが長くおつき合いできるというビジネスモデ ルへの転換になります。  これらは実は目新しい提案ではないのですが、ユーザが超高速開発ツールを 使う機会が増えることで、本格的な市場が生まれつつある、ということが重要 です。  そして新しい市場に対して、最初にブランド力をつくったSIベン ダーがその後の優位性を確立できます。  時代の変わり目は、いつもチャン スなのです。  このような変わり目は、これまでもあったでしょう。  しかし超高速開発 ツールは、これまで数十年続いてきた多重下請け構造を激変させる可能性があ る、という意味で、大きなインパクトがあります。  私がそう確信している 最大の理由は、ツールを採用したユーザが変わったことを何度も目の当たりに しているからです。  一度体験したユーザはもう従来の発注・開発スタイル に戻りません。  SIベンダーにとっての超高速開発ツールは、従来の開発スタイルに取り込む ものではなく、新しいビジネスモデルの構築とセットで考えるものです。 是非とも経営者・幹部の方には、そのツールを使っているユーザを訪問してい ただきたいと思います。  今、現場で何が起きているのか、その目でご覧い ただくのが一番です。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【ニュース・お知らせ】 ●ITC経営パートナーズ協会主催セミナーご案内                ITコーディネータ協会後援  『独立系コンサルタント向け ビッグデータ活用演習セミナー』         (優良顧客から顧問契約を獲得するパターンを修得)  ・料 金: 無料  ・対 象: 中小企業診断士、ITC、及び 士業の方々等独立系コンサルタントの方々。  ・日 程:2016 年 7 月 13 日 水曜日 14:00〜16:00  ・会 場:中央区日本橋公会堂 3号洋室  ・定 員:35名   詳細と申し込みはこちらからお願いします。      http://www.dream-biz.jp/cloud/seminar2016Jun.html 【セミナー概要】  起業後の営業成果の悩みを解消、ビッグデータ解析を利用して、顧客に価値  ある情報を提供しながら、契約を獲得する手法を解説。 経営陣とのアポ取  り、ファースト契約、顧問契約へと導く手順をパターン化しました。実証成  果を含めて解説します。  実験として、この手法を用いて解析スキルが全くない人間が1カ月に3件の  顧客を訪問し、2件の年間契 約(200万円/件)を受注しました。その後に  顧問契約、プロジェクト案件に導く手法を合せて解説します。 −…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…− ●ITコーディネータ協会提供 無料eラーニングコースのご案内   4月にもご案内しましたが、受講者が多くいらっしゃるとの情報が入りま したので、改めてお知らせします。     ITコーディネータ以外の方も無料でご覧になれます。    (ITコーディネータ協会のサイトにユーザー登録が必要です)  ■「ICT経営パートナーズ協会の企画と業務系・情報系すべてのITCのための    〜業務アプリケーションの高速開発ツールご紹介」   こちら→(http://www.itc.or.jp/foritc/seminar/uhd.html)   このコースは、ICT経営パートナーズ協会が企画し、賛同いただいた超高   速開発ツールベンダーの方々とともに、ITコーディネータ向けに開発し   たものです。  ITコーディネータの方々のみならず、アプリケーショ   ン・システムの保守コストの高止まりにお困りの企業の方や、現行システ   ムのマイグレーションをお考えの方にはお勧めのコースです。 −…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…−…− ●関連セミナーのご案内  ★IT戦略セミナー 『今、なぜ内製化か?』         主催 株式会社ウイング         後援 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会          超高速開発コミュニティ 他   最近、話題に上る“内製化”をユーザー企業ご出身の方々からお話いただ   き、考察していきます。   ・日 程:2016年7月7日(木) 10時〜12時 (受付9時30分)   ・会 場: 関東ITソフトウェア健保会館 山王会館   ・対 象:ユーザ企業 IT担当者、経営者        (IT関連企業の方はお断りすることがあります)   ・詳細のご確認、お申込はこちらからお願いします。          http://weing-genexus.com/naiseika.html  【セミナー構成】  《第1部》オープニング・トーク 「なぜ、内製化が増えているのか」       株式会社ウイング 代表取締役 樋山 証一  《第2部》パネルディスカッション「内製化はどのように進めればよいか」     パネラー 木内 里美氏(BSIA理事長)     パネラー 坂元 厚哉氏(パナソニック株式会社 エコソリューショ                 ンズ社)     パネラー 伊地知 敦氏(日本通信紙株式会社 管理本部情報管理グ                 ループ)     コーディネータ 樋山 証一(株式会社ウイング) ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【理事・会員からのお知らせ】 ●製造業様向けセミナー 『今、新たなる工場経営視点で勝ち残るために』   ・主 催:日本ユニシス株式会社   ・日 程:2016年7月8日(金)14:00〜17:00 (13:30受付開始)   ・会 場:燕三条地場産業振興センター 別館 リサーチコア 6F         http://www.tsjiba.or.jp/summary/access/        新潟県三条市須頃1丁目17番地   ・詳細と申し込みはこちらからお願いします     https://evesys.unisys.co.jp/public/seminar/view/2703   新潟県の製造業は、製品・生産志向が全国企業に比べて高く、品質や生産   能率向上にあたっては、自社内のリソースを活用して解決するという自前   主義が強いのが特徴との報告があります。(出所:日本政策投資銀行)   しかし、製品・生産志向で培った高い技術力は価格競争という激しい波に   晒され易く、経営環境は厳しさを増す中、日々利益追求に尽力されておら   れることと存じます。   本セミナーでは勝ち残るための新しい工場経営視点を提起し、『現場情報   の見える化』による利益追求の具体的方策をご紹介いたします。   ご出席の皆様の工場経営の一助となれば幸いに存じます。   どうぞお気軽にご参加下さい。   《基調講演》    勝ち残るための工場経営の視点     〜製品別利益から製品別キャッシュフローへの転換〜         日本ユニシス株式会社 戦略ビジネス推進部         コンサルタントマネージャー    上岡恵子    今日グローバル化の影響により、企業価値の尺度は利益からキャッシュ    フローへと変わって来ています。このような変化の中で、生産活動も経    営に貢献するためには原価削減、利益向上だけでなく、最終的にはキャ    ッシュフロー改善を重視した工場経営の意思決定がなされることが求め    られます。原価削減を目指した生産効率改善が在庫増加を招き、時には    設備投資の増加と相俟って黒字倒産につながる意思決定の錯誤も散見さ    れます。必要なキャッシュを確保すると同時に、生産利益を最大化する    ために、本セミナーでは、工場経営の方法とツールを提起します。 ================================================================= ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 ご意見・ご質問等は事務局info@ictm-p.jpまでよろしくお願い致します。 なお、メルマガのバックナンバーは協会HP http://www.ictm-p.jp/ にてご覧いただく事ができます。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 発行元  発行:一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会  編集:赤松 元  MAIL:info@ictm-p.jp(事務局)  URL :http://www.ictm-p.jp/ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ Copyright 2014-2016 ICTM Partners Association All Rights Reserved. ※本メールマガジンの記事について、無断転載はご遠慮ください。 ※メール転送は自由ですが、記事内容を一切、加筆・編集または抜粋せずに ご利用願います。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆