★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ 一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会 メルマガ (第35号)      http://www.ictm-p.jp/          2016/11/16 ★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★…★ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 【目 次】 1.会長コラム『中堅・中小IT企業の経営変革への挑戦』 2.特集記事 『システム・トラブル相談センター』            一般社団法人ICT経営パートナーズ協会 理事                    本間 峰一 3.ニュース・お知らせ  ・協会、分科会の活動報告 ・協会関連セミナー、その他ニュース ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【会長コラム】『中堅・中小IT企業の経営変革への挑戦』             一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会                       会長 関 隆明 先月ソフトウエア事業関連の某協同組合からの依頼を受け、「ポストSIビジネ スセミナ」に、当協会の大島理事、宇羅ICT コンサルタントと共に参加して 来ました。 そこで当方から説明した内容とパネルデイスカッションで議論された内容が、 私たちが中堅・中小IT企業と超高速開発について議論する時に共通的に出て くるものが含まれていますので、やや内容が細かくなりますが、今回はそれ について述べさせていただきます。 同協同組合のメンバー企業はソフトウエアの受託開発や保守運用の 企業が多く、現在の技術進歩の激しい時代に、どのように対応し継続発展を図 っていくべきか、真剣に検討を進めています。 理事長始め幹部の方々は開発・保守運用の一体モデル(DevOps)への変化に対 応する為に、会社の事業モデルと社員に要求されるスキルが大きく変わる必要 があると強く認識されております。特に理事長は業界の経営者はもっと危機感 を持つべきだと、自ら率先して新しいメソッドやツールの理解・評価に努めら れ、業界全体の変革にリーダーシップを取られておられます。 セミナでは先ず大島理事より、「超高速開発の有効性とSIビジネスへのインパ クト」と題し、“本来ソフトウエアの持つ複雑性とその開発に従来の労働集約 型開発方法で対応することの限界”、 “業務プロセスや設計情報等の可視化とそれを用いた業務設計から実装までの 追跡を容易にするリポジトリの有効性”、 “システム開発プロセスに大きな変革をもたらし、開発のスピードアップ、運 用開始後の変更・機能追加の柔軟性”、結果として “工期の短縮、大幅な工数や総費用の大幅削減とシステムライフサイクルの長 期化”が図られる旨の説明をした。 それを受けて私より、「従来型ビジネスモデルの変革」と題して、“日米比較 による日本のIT化の問題点、特にユーザ企業のIT人材の少なさからくるベン ダー依存の高さ、その結果としてのユーザ企業のイニシャテイブの欠如及び ウオーターフォール型開発によるシステム開発の非効率さからの脱却が急務”、 “超高速開発活用により、ユーザ企業に於いては事業部門とIT部門との連携強 化によるシステム開発体制の強化が図れるようになり、システム開発のイニシ ャテイブを取り戻すことが出来るようになる。 IT企業にとってはプログラミングから解放されたIT要員を上流工程に向け、新 しいビジネスモデル創出が可能となる。業界全体としては多重下請け構造に代 わって、オープンイノベーション型の共創体制が組めるようになる。”ことを 述べました。 更にパネルデイスカッションの冒頭で、宇羅ICTコンサルタントより、「IT サービスと超高速開発」と題して、“ユーザ企業のIT予算の増加は余り望めな い為、超高速開発を活用して、既存システムの維持費用を徹底的に削減し、新 規システム投資費用の拡大を図るべき”、 “ITサービスが儲からないのは知識・技術の不足した御用聞きSEや提案力不足 の営業の弊害がある為”、 “新市場を切り開いて行く為に、IT人材を下流工程作業から解放し、コンサル タント営業や業務再構築SEなどに育成して行くことが必須だ。”等を指摘しま した。 その後協同組合側からの質問を大きく3つのテーマに分け、協会側がそれに答 えるという形式で活発なデイスカッションが展開されました。 (テーマ1)「超高速開発方式は今後どこまで主流として普及するか?」      ○一時的流行・話題で終わらないか?      ○過去のCASEツールと何が違うか?      ○超高速開発ツールはますます増大し、適用範囲は拡大するか?      ○希望する/理解するお客は急速に増大するか?  等    <回答>      ○過去のCASEツールは機能は狭く、使われるIT環境も限られたもの。       それに比べ超高速開発ツールは多種類あり、各ツールの機能もは       るかに多機能で、使えるIT環境(OS/DB)も大変広く、それへの対       応はツール側で行うなど大変便利なものになっている。      ○中小企業だけでなく、最近は大企業でも使われるようになってき       ており、年々機能は拡大されて来ている。決して一時的流行など       ではない。      ○超高速開発コミュニテイの13ベンダを対象にした調査によると、       4年前と比較してライセンス出荷数伸び率が2、3倍、導入企業       数伸び率が1,7倍となっている。特にこの1〜2年の伸びが高       くなって来ている。 (テーマ2)「開発効率化・自動化での売り上げ・稼働(工数)大幅減少対策        は?」      ○浮いた稼働で、他の案件を沢山受注開発できるか?       穴埋め可能か?      ○従来下請け人材派遣モデルで来た事業モデルをどのようにして提       案営業モデルやプライム受注開発モデルに変換したらよいか?    <回答>        事例を紹介しながら回答      ○W社(超高速開発ツール代理店・SIベンダー)の例       確かにプログラミングの工数は激減し、それを埋めるだけの受注       拡大は簡単には出来なかった。浮いた工数分を上流工程へシフト       し、当時僅かにいた業務分析や業務設計の出来るSEを中心に、       ユーザ企業からの直接受注獲得に挑戦させた。       しかし上手くいかず、大変苦しい時代があった。しかし社長自身       が一貫して超高速開発ツールの活用を主張し、動くテンプレート       を見せながら、ユーザの業務分析・確認が可能なことを実証し続       け、ついに顧客がソフト開発の効率性の高さを認め、業務分析の       仕事ももらえるようになった。       この仕事はプログラミングより単価が高いため、業務分析からソ       フト開発まで含んだ全受注金額は高価となり、結果として穴埋め       が出来るようになった。お陰で下請け、孫請けから脱却し、プラ       イム受注へ転換することが出来た。     その他成功した事例との共通点は経営トップが一貫して超高速開発 ツールの活用を推し進めたこと、単なるプログラミングから上位の業 務分析や業務設計までSEの能力を広げたこと、良き成果を挙げること      によりSEの自発的な学習意欲が高まったことである。 (テーマ3)「超高速開発方式の導入で,開発〜保守運用まで一体型のDevOps        モデルへの移行は出来そうだが、会社のビジネスモデルの変革        と社員のスキルチェンジ・高度化にどう取り組んで行ったらよ        いか?」         ○経営者はどのような経営方針で対応すべきか?         ○保守運用主体に営んできた中小IT会社は社員のスキルチェ          ンジ・高度化にどのように対応すべきか?        <回答>         ○前述の事例にみるように経営者は一時期厳しい経営状況に          陥っても一貫して「DevOpsモデル」を必ずものにする」と          の方針を貫くことが重要。         ○保守運用の仕事をしているSEならば、あるレベル以上のIT          知識を持っていると考えられる。          であるとすれば超高速開発ツールの習得はかなり短期間          (例えば一か月)で習得できると思う。         ○問題は業務知識、業務分析や設計能力が必要だということ。          本当にそのようなSEがいないとすれば、それの出来るSEを          採用するか、外部の専門家と組んで実際の業務を例に実地          訓練を通して業務SEを育成して行くことは必須である。 大よそ以上のような内容のセミナーでしたが、DevOpsモデルへの移行にとって 超高速開発が如何に有効なものであるかを理解して頂けたと感じています。 今後も引き続いて同種IT企業への超高速開発ツールの活用促進に務めて行きた いと思っています。                                 以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【特集記事】『システム・トラブル相談センター』              一般社団法人ICT経営パートナーズ協会 理事                  本間 峰一 当協会は、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会(略称:ABC協 会)が開設しました「システム・トラブル相談センター(略称STCC:Syst em Trouble Consulting Center)」事業の遂行に協力しています。 システム・トラブルの例  ●当初予算にはない追加費用をベンダーから求められている。最終的にいく   らになるかも明示されない。  ●ベンダー側の対応が当初の約束と違ってきている。  ●ベンダーに依頼したことがなかなか実現されない。  ●開発やテストの進捗状況から見て、納期通りに本番稼働できるとは考えら   れない。  ●ベンダー側技術者の知識や能力に疑問がある。  ●テストのトラブルがいつまでたっても終息しない。  ●本番は開始したものの新システムが期待通りの効果をあげていない。 パッケージ導入プロジェクトなどを中心にシステムトラブルに遭遇する企業が 増えています。ところが、トラブル時に発注者が相談できる先は限られており、 不満を持ちつつも追加費用を支払うか、開発を断念するかの、二者択一なのが 現状です。 訴訟に踏み切ったとしても、訴訟自体が長引いたり費用がかかったりし、しか も構築する必要があったシステムは完成しません。STCCは、そうした状況 に陥った企業のための、最初の相談相手としての役割を果たすものです。 STCCでは、トラブルの状況をヒアリングし、企業訪問をして調査を実施。 問題の原因や解決のために取り得る方策を明らかにするなどして早期のトラブ ル解決を支援します。 STCCの設立にあたり12月12日にABC協会と協賛でセミナーを開催します。 システムトラブルに悩んでいる方がいらっしゃいましたらぜひご参加ください。 【無料セミナー】システム・トラブルの最近の動向        〜〜パッケージ採用の落し穴 主催:一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会(ABC協会) 共催:一般社団法人ICT経営パートナーズ協会 最近のシステムトラブル訴訟案件の6〜7割はパッケージ導入に伴う失敗である。 なぜ、パッケージ導入はトラブルに見舞われるのか。 本セミナーでは、そうした破綻プロジェクト、あるいは破綻寸前のプロジェク トを、どう立て直すかのヒントを紹介します。 日時   :2016年12月12日(月) 13:30〜16:30(開場13:00) 会場   :アイオス五反田・2階会議室      http://www.abc-a.jp/access.html 募集人数:20名(定員に達し次第、締め切らせて頂きます) 参加費:無料 講演 1.A社はどうやってトラブルから脱出したのか  (最近事例に見るシステム開発トラブル)  (講師) 本間 峰一   一般社団法人ICT経営パートナーズ協会 理事 2.システム開発におけるパッケージ導入の課題  (講師) 細川 泰秀   一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会(ABC協会)副会長 お申込み方法:「sem@abc-a.jp」宛にメールをお送りください。  ・メールのタイトル:「20161212セミナー申込」  ・申込者:氏名、メールアドレス、連絡先電話番号(携帯可) お申込締切日:12月7日(水) ※締切日前でも定員に達し次第、締め切らせて頂きます。 お問い合わせ、配信停止は恐れ入りますが、 下記へメールにてお願い致します。   e-mail:sem@abc-a.jp アドバンスト・ビジネス創造協会(ABC協会、http://www.abc-a.jp)                                 以上 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 【ニュース・お知らせ】 ●日経ITProに「ソフトウエアは「可視化できないから難しい」のではない」  とい記事を事務局長の大島正善氏が寄稿しました。   http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/090800199/110400006/ ●超高速開発コミュニティのセミナーのお知らせ  「 第18回セミナー ユーザー事例発表」  ・日時: 平成28年11月18日(金)13:30-17:00 (受付13:00〜)  ・会場: エッサム本社ビル こだまホール     http://www.essam.co.jp/hall/access/  ・会員: 無料 /非会員 2,000円  ご発表の詳細確認、お申し込みはこちらからお願いします。   → https://www.x-rad.jp/ ●ICT経営パートナーズ協会主催セミナーご案内                ITコーディネータ協会後援  『独立系コンサルタント向け ビッグデータ活用演習セミナー』         (優良顧客から顧問契約を獲得するパターンを修得)  ・料 金: 無料  ・対 象: 中小企業診断士、ITC、及び        士業の方々等独立系コンサルタントの方々。  ・日 程:2016 年 12月 7日 水曜日 14:00〜16:00  ・会 場:中央区銀座区民館 4号洋室  ・定 員:35名   詳細と申し込みはこちらからお願いします。      http://www.dream-biz.jp/cloud/seminar2016Jun.html 【セミナー概要】  起業後の営業成果の悩みを解消、ビッグデータ解析を利用して、顧客に価値  ある情報を提供しながら、契約を獲得する手法を解説。 経営陣とのアポ取  り、ファースト契約、顧問契約へと導く手順をパターン化しました。実証成  果を含めて解説します。  実験として、この手法を用いて解析スキルが全くない人間が1カ月に3件の  顧客を訪問し、2件の年間契 約(200万円/件)を受注しました。その後に  顧問契約、プロジェクト案件に導く手法を合せて解説します。  『ビッグデータアナリスト養成講座』  ・料 金: 70,000円(税抜)  ・対 象: 中小企業診断士、ITC、及び        士業の方々等独立系コンサルタントの方々。        パソコンでパワーポイント資料作成等基本的操作ができる方。  ・日 程:2017年 1月 27 日 金曜日 10:00〜17:00  ・会 場:中央区日本橋公会堂  ・定 員:10名   詳細と申し込みはこちらからお願いします。      http://www.dream-biz.jp/cloud/seminar_houkokusho.html 【セミナー概要】 ネット上のビッグデータを活用して企業に価値ある情報を提供できる ビッグデータアナリストを1日で養成する講座です。 ”市場動向”、”競合分析”、”風評調査”等の経営者が求める 情報を自在にレポート化して提案型の顧客企業の開拓ができ、 更に顧問契約が獲得できる方法をお伝えします。 ご興味のある方は、まず、上記の無料セミナーから受講をされることを お勧めします。 ======================================= ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 ご意見・ご質問等は事務局info@ictm-p.jpまでよろしくお願い致します。 なお、メルマガのバックナンバーは協会HP http://www.ictm-p.jp/ にてご覧いただく事ができます。 ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆ 発行元  発行:一般社団法人 ICT経営パートナーズ協会  編集:赤松 元  MAIL:info@ictm-p.jp(事務局)  URL :http://www.ictm-p.jp/ ☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆